漫画家で評論家の小林よしのり氏が、ジャニー喜多川氏の性加害問題に端を発したこれまでの業績について、社会が「全てを無かったものにする」キャンセルカルチャーについて、「野蛮な革命運動である」と主張しています。
以下に「キャンセルカルチャー」について、考察しました。
《キャンセルカルチャーとは何か》
キャンセルカルチャーとは、ある人や団体の過去の行動や発言などが公に知られることで、彼らの社会的信用や評価が急速に低下する現象を指す言葉です。
この現象は、特にSNSやインターネットを中心に広がることが多い。
事例として、過去の差別的なツイートが発覚し、芸能人や著名人が公の場から姿を消すことが挙げられます。
また、企業やブランドに対しても、不適切な行動や声明が公に知られると、広告契約の打ち切りや商品のボイコット運動が起こることがあります。
《日本レコード大賞特別文化賞の取消し》
ジャニー喜多川氏は、日本のエンターテインメント界で多大な影響を持つプロデューサーとして知られていました。
彼の功績として、数々のトップアイドルグループを育て上げたことが挙げられます。
しかし、彼の「性加害問題」が浮上したことで、日本作曲家協会は彼に授与した日本レコード大賞特別文化賞を取り消すという判断を下しました。
「人格と作品は別」という意見は、ある人の私生活や人間性と、その人が生み出した作品や業績を別々に評価するべきだという立場です。
この観点から言えば、ジャニー喜多川氏の業績や功績は、彼の私的な問題とは別に、その価値が認められるべきだと言えます。
しかし、公の場での賞や表彰は、受賞者の人間性や品位も評価の対象となることが多く、特に性的な加害問題は社会的に非常に敏感なテーマであり、今回のような問題により、ジャニー喜多川氏の功績を見直す動きが起こるのは、「常識」と化しています。
個人的には、「キャンセルカルチャー」は、「その人の話題について触れることさえ、忌み嫌われるようになる」ことが問題だと思います。
仮に、すでに授与した賞や表彰が取り消されるのは、「やむを得ない判断」だとしても、昭和から平成、令和の歌謡史に大きな影響を与えたジャニー喜多川氏の話題にすることはもちろん、存在自体を「無かったものにする」のは、私は疑問です。
話しは少し逸れますが、「歴史に残る偉人」といわれる人たちも、現代の価値観で捉えれば、「残虐で破廉恥な人」になります。
つまり、「歴史的評価」は、その時代の思想や価値観の影響を受けやすいものです。
したがって、ジャニー喜多川氏の「業績は事実」として、歌謡史の1ページに刻み、語り継がれていくべきものではないかと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ878号より)
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