2023年10月2日に、ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が開いた記者会見で、特定の記者に「質問を指名しない」と決めた「NGリストが用意されていた」ことが問題になっています。
この会見を運営したPR会社「FTIコンサルティング」が10月5日、資料の存在を認めて謝罪しました。
以下に、
1)記者会見において「記者のNGリスト」が用意される背景
2)記者会見で「記者のNGリスト」を用意することの組織のメリット
3)記者会見で「記者のNGリスト」を用意することの組織のメリット
について、考察してみました。
1)記者会見において「記者のNGリスト」が用意される背景
メディア・コントロール: PR業界では、記者会見の出席を断るメディアや記者を指名しないためのリストを作成することは一般的で、これを「NGリスト」と称します。
台本や想定ストーリーの維持: 会見は特定の目的を果たすために開かれ、その目的達成のための台本や予想される質問・ストーリーの流れが用意されます。この予測された展開から外れないようにするため、NGリストが使用されることがあります。
2)記者会見で「記者のNGリスト」を用意することの組織のメリット
・コントロール:
会見の流れや内容を一定の方向に保つことができ、不都合な質問や意図しない方向への展開を防ぐことができる。
・事前準備の容易性:
どのような質問が来るかある程度予測できるため、対応策や回答を事前に準備しやすくなる。
3)記者会見で「記者のNGリスト」を用意することの組織のデメリット
・信頼の損失:
「メディアを選別」するという事実が公になれば、企業や組織の信頼が傷つく可能性がある。特に、公正さや透明性が求められるような重要な問題に関する会見でこれが露見した場合、その損失は大きい。
・バックラッシュ:
NGリストが存在すると知ったメディアや記者からの不満や反発が生じる可能性があり、その後の報道の際に不利な立場となる恐れがある。
・誤解の拡大:
NGリストの存在が誤解や誤情報として拡散される可能性があり、組織のイメージが悪化するリスクがある。
このように、NGリストを用意することにはメリットとデメリットの両面が存在します。組織やPR会社は、これらの要因を総合的に考慮して判断する必要があります。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ875号より)
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