2023年8月1日付でTBSが「バス・タクシーなどの運転手の氏名表示義務が廃止 プライバシーの保護 働きやすい環境作りへ」と題したニュースを報じていました。
以下に、「このニュースの要約」と「名札表示義務の廃止で生じるメリット・デメリット」を考察してみました。
《記事の要約》
プライバシー保護のため、バスやタクシー運転手の名前表示義務が2023年8月1日に廃止された。
これまではトラブル発生時に運転手を特定するために名前が表示されていたが、SNSによる誹謗中傷等のリスクがあるため廃止されることになった。
しかし、運転手が国から認可を受けていることがわかるように運転者証を乗客から見える位置に掲示する。この運転者証は個人情報が見えないデザインになる。
《メリット》
a) プライバシー保護:運転手の名前が公にされることを防ぐ。
b) ハラスメント防止:名前が公にされることによるSNS等での誹謗中傷を防ぐ。
c) 心理的安全性:名前が知られることによるストレスが軽減される。
d) 職場環境の改善:運転手が安心して働ける環境が整備される。
e) 個人情報漏洩の防止:名前を掲示しないことで、個人情報の不必要な露出を防ぐ。
《デメリット》
a) 運転手の特定困難:トラブルが発生した際に、運転手を特定するのが難しくなる。
b) 顧客の安心感減少:運転手が明確に特定できないことで、一部の顧客から不安感が生まれる可能性がある。
c) トラブル対応の遅延:運転手の特定が難しくなることで、問題解決が遅れる可能性がある。
d) 信頼性の低下:運転手の名前が見えないことで、サービス全体の信頼性が低下する可能性がある。
e) 客と運転手のコミュニケーション低下:運転手の名前がわからないため、運転手との人間的なつながりが薄くなる可能性がある。
個人的には、どちらかと言えば、「名札表示義務の廃止」に反対です。
仕事に対する「いいことも悪いことも、誰なのか特定しにくくなる」と思うからです。
今回のニュースに限らず、「誰が責任者なのか、誰が担当者なのか」が分からない仕事が、世間の常識になりつつある気がしますが、私的には「えっ?!」と感じることが多いです。
仕事のメールでも、担当部門しか記載がなく、誰宛に問い合わせしたらいいのか分かりません。
もちろん、プライバシー保護の観点は重要ですし、担当者がひとりだから問題ないケースなど、個別事情はあるので理解はできますが、匿名性が徐々に強化されていて、「プライバシー保護という建前で、自らの仕事に対する責任感が希薄」になって行く方向のような気がします。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ866号より)
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