福岡県柳川市のハリウッドワールド美容専門学校で、2023年5月24日に開催されたバーベキューイベントで火災事故が発生し、18歳の男子学生が死亡しました。
この事故は、火が消えかけていたバーベキューのドラム缶に教員が手指消毒用のアルコールを注入した際に引き起こされました。
学校はこの行為を、熱中症対策として早く火を起こそうとした結果であると説明しています。
また、警察は、業務上過失致死傷の疑いで調べています。
この専門学校におけるバーベキュー火災事故の原因と再発防止策を考察しました。
【事故の原因】
a) 誤った火の扱い
火を扱う際には十分な注意が必要です。消えかけた火にアルコールを注ぐと、炎が急に燃え広がる可能性があります。
b) 教員の訓練不足
教員が安全に火を扱う方法を正確に理解していなかった可能性があります。
c) 適切な安全措置の欠如
イベントが開催された場所には、火災の発生を防ぐための適切な安全措置がなかった可能性があります。
d) アルコールの不適切な使用
手指消毒用のアルコールは非常に引火性が高く、火に近づけるべきではありません。
e) 炎天下でのイベント
炎天下でのイベントは、熱中症を引き起こす可能性があります。
これがアルコールを使って火を早く起こそうとする誤った行動を促した可能性があります。
【再発防止策】
a) 安全教育
教員と学生に対する適切な安全教育を実施する。特に火や引火性物質の取り扱いについては、注意深く教えるべきです。
b) 安全措置
イベントの場所には、火災を防ぐための適切な安全措置を設ける。例えば、消火器や水を近くに配置するなどです。
c) 火を扱う際のガイドライン
明確なガイドラインを設け、火や引火性物質を扱う際の適切な手順を定める。
d) 熱中症対策
炎天下でのイベントに際しては、熱中症対策として十分な水分補給を促し、場合によってはシェードや冷却アイテムを提供する等の具体的な対策を講じる。
e) 救急対応の準備
もし事故が起こった場合に備えて、救急対応の準備を整える。これには救急キットの用意や、応急処置を行う能力を持つスタッフの配置が含まれます。また、万が一の事態に備えて事前に救急サービスとの連絡線を確保しておくことも重要です。
言わずもがなですが、手指消毒用アルコールは、消防法では「第四類・アルコール類」に分類されている危険物です。
しかし、コロナ禍で、あまりにも日常的に身近なものとなって、この専門学校だけでなく、危険性に対する人々の意識が薄れていたのでしょう。
この日は、火災が起きた時だけでなく、その他に何回か、消毒用アルコールをバーベキューの火に投入していたとの報道もあり、危険性を正しく認識して、止める人がいなかったことが残念です。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ858号より)
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