政府は、2023年3月22日の閣議で、自衛隊制服組トップの「統合幕僚長」に、東京大学工学部出身の吉田圭秀陸上幕僚長の就任を決定しました。
「統合幕僚長」は、陸海空の自衛官約23万人を束ねる最高指揮官に位置付けられる役職で、陸海空の共同活動が増えたことから、2006年に設置されました。
これまで、統合幕僚長は、防衛大学校出身者の各幕僚長が、陸自から3人、海自から2人、空自から1人が就いており、持ち回りだったようですが、陸自出身者が2代続くことと、防衛大以外の大学出身者が就任するのも初だそうです。
メディアが吉田新統合幕僚長に注目するポイントは、「30年ぶりに防衛大以外の陸自幕僚長」、「防衛大出身者以外初の統合幕僚長」というだけでなく、記者会見で、「原稿を一切読まずに会見をすること」です。
しかも、吉田氏は、しかも、会見で、資料を見ることなく、質問者の目を見て、自分の言葉で質疑に応じるそうです。
現在、岸田内閣は、防衛費を増額し、抜本的な防衛力強化に対して、国民に丁寧な説明が求められている時代です。
また、自衛隊内部の多くのハラスメント事案が発生しており、徹底した再発防止や自衛隊の根本的な体質改善が国民から求められています。
つまり、吉田新統合幕僚長の自衛隊に対する問題解決力とその説明力に期待が持たれています。
私は、サラリーマン時代に、コンサルティングファームに勤務していましたが、駆け出しの頃に「プレゼンの仕方」について、先輩社員から鍛えられました。
一般論ですが、「顧客に信頼される説明」の方法として、
◆正確性
正確な情報を提供し、事実に基づいた説明をすることが重要です。情報源を確認し、データや統計情報を引用することで、説明の正確性を確保することができます。
◆分かりやすさ
説明内容を受け取る側が理解しやすいように、専門用語や難解な表現を避け、わかりやすい言葉で説明することが大切です。また、例や図を用いることで、より分かりやすく説明することができます。
◆論理性
説明の内容が論理的であることが求められます。一連の説明内容が相互に整合性を持ち、論理的な展開ができていることが重要です。
◆中立性・公正性
説明内容に偏りがなく、中立的な視点、かつ、説明内容が公正であることが求められます。特定の立場や意見に偏って説明することは避け、客観的な情報を提供することが大切です。
といった点がポイントです。
吉田氏の特徴である「原稿に目を落とさない」、「質問者の目を見て説明する」が国民にどんな影響を与えるか注目してみたいと思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ846号より)
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