ジャイアントパンダは、自然界において、天敵や餌の競争を避けて、中国山岳地帯の奥地を生息の場としているそうです。

では、「なぜ、竹を食べるのか?」というと、中国奥地の山岳地帯には、冬でも枯れず1年を通し、豊富に得ることが出来る「笹」があったから、と言われています。

つまり、パンダは、生存競争に勝つために、身を守るために、天敵の少ない環境で暮らすために、「竹を常食からだに順応した」と言うことでしょう。

 

詳しいことはわかりませんが、パンダは、本来は、肉食動物だそうで、草食動物ではないそうです。

しかし、何世代にも亘り「竹を常食」としたことで、肉のうま味を感知する能力は退化し、肉食動物でありながら竹を食べるだけで必要な栄養を摂取できているようです。

 

話は逸れますが、テレビを見ていたら「大和サイレージ」という宮崎県都城市にある会社が、「竹笹を原料としたサイレージ」を生産し、牛や豚の飼料や田畑の肥料にしていることを知りました。

少し調べてみると、大和サイレージの社長さんは、「困っている人を助けたい」がモットーで、山林の所有者が高齢化し、手入れがされていない荒れた放置竹林対策に取組んだそうです。

 

竹は、繁殖力が強いですが、根が浅く、地盤がゆるくなり、土砂崩れの原因になるそうです。

しかし、うろ覚えですが、テレビでは、100坪の竹林を伐採し、伐採した竹を処分すると、約80万円かかると紹介していました。

そこで、処分費用をもらわずに、伐採し、伐採した竹や笹をまるごと粉砕機で砕き、パウダー状にして、糖蜜と混ぜ、ロールペーラーで円筒状に固めて、ラッピング化して、サイレージ化(乳酸発酵)するそうです。

 

「笹サイレージ」の飼料や肥料のメリットは、

・費用が安い

・肥育牛の嗜好性がよく、食欲が増し、枝肉重量の増加する

・肉のオレイン酸数値が向上する

・繁殖雌牛は、ビタミンAの供給飼料になり、ストレス低減にも繋がる

・豚舎の臭気対策になる

・豚肉に、臭みが無く、やわらかい

・有機肥料としての土壌改良材になる

・乳酸発酵しているため、土中の雑菌の繁殖を抑制する

・善玉菌の活性を促すため、作物は栄養をよく吸収する

等があるそうです。

 

つまり、

・防災面(例:土砂崩れ防止)

・近隣環境(例:放置竹林の減少)

・飼料、肥料経費が、いままでより抑えられる

・牛や豚の肉質等の向上

・豚舎の臭気対策

・農産物の収量アップ

など、環境面を含め、メリットだらけのようです。

 

大和フロンティアの社長は、「パンダがまるまると太っているから、きっと笹には栄養価があるのだろう」という程度の認識で、竹の飼料化を思いついたそうですが、結果論かもしれませんが、メリットがたくさんあって、多くの関係者に喜ばれ、仕事に対するやりがいが、めちゃめちゃあって、うらやましいな、と思います。
 

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