組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「分野23に関する認証機関審査チームに必要な力量」について。

 

品質マネジメントシステム(QMS)認証組織の産業分野は、大きくは39分類になっています。

例えば、「農業、林業、漁業」なら「分野1」、「鉱業、採石業」なら「分野2」、「基礎金属、加工金属」なら「分野17」、「建設」なら「分野28」・・・という感じです。

 

一般論ですが、QMS認証組織の産業分野が「17」であれば、その組織の審査チームは、「基礎金属、加工金属業の経験者」や「基礎金属、加工金属に関する学歴や関連資格保有者」あるいは「基礎金属、加工金属業に対するコンサルティングや審査経験」といった力量基準を認証機関は決めて、その基準を満たす審査員を選定することになります。

 

ただ、「分野23」は、「他の分類に属さない製造業」という分野で、とても幅広いです。

具体的には、家具、宝石、装飾品、コインの型打ち、楽器、運動用具、ゲーム用品、玩具、医療用歯科用機器・・・という具合です。

 

また、分野23に該当する製品は、医療用機器を除き、ISO認証を取引要件として要求されることが少なく、そのため、マネジメントシステムに明るい業務経験者が少ない業種です。

したがって、分野23は製品が幅広く、マネジメントシステム経験者が少ないので、業務経験から力量基準を満たす審査員が少ない分野です。

 

ただし、分野23は、医療用機器を除けば、「審査におけるリスク」が決して高い分野ではありません。

つまり、分野23の場合は、他の分野のように業務経験や関連資格等による力量基準ではなく、例えば、製品の主要材質や製品ユーザー、製品に使用されている技術知識などの精通者を力量基準とするなど、分野23に該当する組織を個別に「どのような力量基準があれば審査員として適しているのか」を検討することが必要なのでしょう。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ806号より)

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