2022年8月9日に、広島市は、広島市西区の飲食店で鮮魚介類を生で食した1人からアニサキス虫体が摘出されていたと発表したそうです。

 

中国放送の報道では、

・9日に、市民から「医療機関からアニサキス症と診断された」との連絡があった

・広島市の調査では、7月29日に飲食店Oで鮮魚介類を4人が生で食した

・そのうち1人が、上腹部痛となり、8月2日に受診し、アニサキス虫体が摘出された

・広島市保健所は、患者の食歴や医師からの食中毒患者等届出票により食中毒と判断

・Oに対して、生食用鮮魚介類の調理と販売の禁止を命令した

そうです。

 

飲食店Oをかばうわけではありませんが、一般的に、サバ、サンマ、アジ、イワシ、ヒラメ、サケ、カツオ、イカ等の海産魚介類の刺身や冷凍処理をしていないシメサバなどの加工品には、「アニサキス」は、ほぼ生残しています。

そのため、「イカの飾り包丁」が典型的ですが、これは「アニサキス対策」が目的です。

Oで提供された鮮魚介類は、報道では「刺身盛合せ(マグロ、シマアジ、炙りサーモン、イカ)、寿司(ヒラメ、大トロ、いくら)、酢の物盛合せ(しめさば、エビ)」だったそうです。

アニサキスがどの魚介類にいたのかわかりませんが、こうした対策や十分な冷凍がされていなかったことが、アニサキス虫体が生残したまま体内に取り込まれた原因でしょう。

 

「アニサキスによる食中毒予防」のおさらいをしておきます。

◆予防のポイント

 アニサキスは、食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびでは死滅しない。

しめさばなどの加工品も、刺身と同様に注意が必要。

◆具体的な予防方法

・加熱

アニサキスは、加熱により死滅する。

中心部まで十分に加熱することが大事。

60℃以上で1分、または70℃以上だと瞬時に死滅する。

・冷凍

冷凍により死滅する。

マイナス20℃で24時間以上を目安に内部までしっかり冷凍する。

家庭用冷蔵庫では、死滅しないことが多い。

・除去

アニサキスは通常、魚の内臓に寄生している。

魚が死に、鮮度が落ちると内臓から筋肉に移動する。

筋肉に移動したアニサキスは発見が難しくなるため、早めに内臓を除去すること。

魚介類を刺身にする場合は、アニサキスが寄生していないか目視で確認し、除去する。

内臓にアニサキスがいたときは、刺身やしめ鯖など生で食べる料理には、使用しない方が無難。

 

話題は変りますが、2022年4月1日から、東京都の「ふぐ加工製品取扱届出制度」が廃止されました。(東京都ふぐの取扱い規制条例)

変更点は、次の通りです。

#1 次の製品の取り扱いについて、保健所への届出が不要になった

・有毒部位が確実に除去された身欠きふぐ、精巣

・ふぐ刺身、ふぐそう菜その他そのまま食用に供されるもの

・ふぐちり材料その他加熱等の調理を行い食用に供されるもの

#2 身欠きふぐへの「有毒部位除去済」の表示が不要となった

 

また、2023年年4月1日から「ふぐ調理師試験制度」が変わり、次のような変更があるそうです。

#1 受験資格の廃止

(調理師免許の取得、ふぐ調理師の下における2年以上の従事経験が不要)

#2 資格名称が「ふぐ取扱責任者」に変わる

#3 試験の内容の一部変更

 ・学科試験の試験科目に「水産食品の衛生に関する知識」を追加

・実技試験の「ふぐの処理技術」の対象から調理技術の部分を外す

 

月並みですが、食の安全は、全国民に関係することなので、飲食店を利用する時だけではなく、家庭での調理を含め、身を守るために関心を持っておくことが大事ですね。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ815号より)
 

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