旧聞に属する話ですが、2021年12月9日付けの日テレNEWS24が、

「“感電死”工事元請け会社など書類送検」

という見出しの記事を報じていました。

 

記事よれば、

◆2021年6月に、高所作業車が高圧線に触れ作業中の男性2人が感電死した

◆作業は、横浜市のゴルフ場で、木の伐採作業中で、JRの高圧線に接触した

◆工事の元請会社の大林組は、高所作業車尾配置計画を作成していなかった

◆また、大林組は、感電防止措置をせず、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検された

◆下請け業者の朝日造園なども書類送検された

ということだそうです。

 

仕事で関係があった建設会社に、以前、お聞きしたことがありますが、高所作業が生じる際は、事前に電力会社に連絡するそうです。

連絡すると、電力会社は、送電線に目印のロープを張るなど「これ以上接近すると危険」という識別表示をしてくれるそうです。

今回の事故の詳細が分かりませんが、こうした事前準備をしていなかったとしたら、元請はもちろん、下請け業者も専門業者として、準備不足だったと言えるでしょう。

仮に、そうだとしたら、

・高所作業時の手順書が確立されていなかった

・高所作業に対する力量がある作業者が配置されていなかった

ということが、まず考えられるでしょう。

 

ちなみに、大林組のWebサイトを確認すると、「サステナビリティ」というページがあり、品質、環境については「ISO9001、14001に基づいて・・・」の記載がありますが、安全衛生については、「労働安全衛生マネジメントシステムの運用」については触れられていますが、例えば「ISO45001」など、どんな規格や基準を規範としてマネジメントシステムを運営しているのかについては、触れられていません。

第三者機関の監査が採用されている場合は、このような問題が発生すれば、マネジメントシステムの問題点について、原因究明され、再発防止がしっかりと図られます。

 

また、この事故でJR横浜線が長時間運休したそうです。

高所作業に伴う環境影響やリスク想定と評価は、ISO14001の必須事項なので、認証機関は、しっかりと審査を通じて確認して欲しいです。

 

書類送検されたことで、会社や担当者の責任は問われると思いますが、月並みですが、このような問題が再発しないよう、労働安全衛生マネジメントシステムの改善も併せて、しっかりと実施して、世間に公表して欲しいものです。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ780号より)
 

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