組織の仕事の仕組み(マネジメントシステム)が国際規格に適合し、有効に機能しているかを第三者が審査し、世間に公表するISOマネジメントシステム認証制度がある。

 

このISOマネジメントシステムについて、最近、個人的に気になっている点を備忘録代わりに、何回かに分けて少しまとめておきたい。

 

今回のテーマは、「製造現場や施工現場の状態に関する審査報告書の記述」について。

 

言わずもがなですが、マネジメントシステム審査においては、認証規格に適合しているか、そうでないかを判断する審査証拠を収集します。

一般的に、審査証拠は、

a) 面談

b) プロセス及び活動の観察

c) 文書及び記録のレビュー

によって収集します。

 

「文書及び記録のレビュー」は、どちらかというと、「規格に適合した手順書であるか否か」や「手順書にそった業務運用がされているか」といった「過去に実施した業務の適合性」の確認です。

 

「面談」は、経営者や管理者であれば、文書や記録に必ずしもされていない経営方針や事業戦略、今後の事業展開、資源の投入計画、現場管理におけるポイントなどの確認になります。

また、現場作業者に対するインタビューでは、管理者の業務方針との整合性や現場作業者間の情報や認識の共有化、手順書で規定されたことの理解度などが確認できます。

 

「プロセス及び活動の観察」は、実際に、現場の作業内容を観察することで、手順書に規定されていることやインタビューで聞き取りしたことが、実際に実施されているか確認できます。

よくあるのは、「現場におけるローカルルール」の有無です。

手順書や記録の検証では、認証規格や基準に適合しているのですが、例えば、作業の効率化、簡略化などの理由で、手順書では着用することになっている手袋や防塵マスクをせずに作業をしている、といったことは少なからず、製造現場を巡回していると見かけます。

 

つまり、製造現場や建設施工現場、サービス提供現場における「プロセス及び活動の観察」の審査は、「製造やサービス提供のどの段階を観察したのか」を審査報告書や審査チェックリスト等にしっかり、記録しておくことが大事なのです。

(後編に続く)

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ767号より)
 

 

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