2021年10月21日付けのABCニュースが、
「洗浄用の「井戸水」が28年間飲料水に 阪大病院で“水道管の接続ミス”判明」
という見出しのニュースを報じていました。
報道によれば、
◆大阪大学医学部付属病院の一部で約28年間、配管が入れ替わって接続されていた
◆入れ替わっていたのは、「上水」と簡易処理しかされていない「井戸水」の配管
◆問題のあった配管接続ミスは、大阪大学医学部付属病院の外来・中央診療棟
◆建物が完成した1993年から北東部の1階から4階部分で、配管が入れ替わっていた
◆配管の接続ミスは、診療棟の新設工事に伴う調査で判明した
◆「井戸水処理水」は、本来は、トイレの洗浄や空調設備の冷却用
◆しかし、実際は手洗いやシャワー、飲料用として120ヵ所の蛇口で使われていた
◆これまでに健康被害を訴える人は確認されていない
◆大阪大学はほかの病棟でも同様の問題が起きていないか点検を進める
ということだそうです。
報道で、大阪大学の理事などの謝罪会見を見ましたが、謝罪した理事たちは、立場上仕方が無いとは言え、28年前は、幹部どころか職員でもなかったでしょう。
一般的に、建物の瑕疵担保責任は、10年間なので、施工した会社に責任を負わせることはできないのでしょう。
大阪大学附属病院のWebサイトによると、当時、外来・中央診療等を施工したのは、「三社JV」だったようです。(具体的な業者名は不明)
また、配管接続ミスの具体的な影響エリアは、
「外来・中央診療棟北東部1階~4階)」
・11カ所の便所(1階から4階男子・女子・多目的便所)
・スタッフの手洗い用:85か所
・スタッフの飲水用:8か所
・患者の手洗い・うがい用:3か所
・患者のシャワー用:2か所
で、一般が使用できたのは、便所の手洗いのみだそうです。
結果論的には、一般の人と患者さんは、手洗い・うがい・シャワーでの利用なので、飲用するケースは、ほぼなく、飲用してたのはスタッフのみだったようです。
したがって、健康上の影響度は限定的ですが、このような施工ミスは、施主側である大阪大学附属病院が施工後に検出することは、ほぼ不可能です。
この外来・中央診療棟に、食堂エリアがあれば、「水質検査」を実施する可能性があり、施工ミスに気づけるかもしれませんが、基本的には、施工側の施工検査体制を改善するしかありません。
元施工会社であるJV三社は、現在、水質検査などを実施しているようですが、どのような再発防止策を実施するのか、大阪大学を通じてでもいいので、公表してもらいたいものです。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ775号より)
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