あるセミナー・研修会社から、相談を受けました。

どんな相談かというと、

「セミナーで学んだことが社内で生かされていない」

というのです。

 

詳しくお聞きすると、そのセミナー・研修会社は、今後のセミナー運営とセミナー自体の成果を検証するために、受講前と受講後に「受講者」と「受講者の所属する組織の経営層」にアンケートを採っているそうです。

 

アンケート結果を集計して分析すると、

・セミナーで受講したことが、社内で生かされていない

という声が、意外とあったそうです。

 

今回、相談を受ける数年前に、別の担当者から「ロジカルシンキング手法を使って、セミナーの成果発表の時に生かせる、わかりやすいプレゼンの仕方を講習して欲しい」という依頼がありました。

そのときは、「真の狙い」がわからずに、単純に、

・プレゼン資料にまとまりがないのかな?

・プレゼン資料の構成の仕方を少し講習内容に混ぜればいいのかな?

・プレゼンの発表の仕方のコツを講習内容に盛り込んでおこう

・・・

といった内容を講習内容に盛り込んでいました。

 

しかし、今回の相談で「私が大きく勘違い」していたことに気づきました。

セミナー主催者の要望は「相手に伝わるわかりやすい発表をすること」だと思っていたら、実は違って、求められていたのは、「セミナーの成果を社内展開するためのロジカルシンキング的な方法論」だったのです。

 

実際に、過去の受講生が「セミナーの成果発表会」で使用したプレゼン資料の一部を拝見させていただくと、正直、よくできたわかりやすいプレゼン資料です。

要は、「プレゼンでは素晴らしい発表をしているのに、それが社内に帰るとそのまま放置されている」というケースが多く、セミナー主催者にとっては、それがもどかしいらしいのです。

 

ただ、わたしはここで疑問を感じ質問しました。

「セミナーの成果発表を社内で展開できないのは、受講生に問題があるからなのでしょうか?」と。

私のこれまでの経験では、経営層が社外教育に行かせる理由として、

・組織に教育計画があって、教育予算を確保しているから

・社内セミナーを開催するよりセミナーの専門会社に任せた方が効率的だから

・セミナーでは知識や手法を学んで欲しいから

・異業種の人とふれあうことで刺激を持ってもらいたいから

・・・

といったことが多いです。

 

つまり、セミナー主催者が期待するような経営戦略、経営改善、マーケティング戦略、現場改善・・・といった課題は、中小企業の経営者にとっては、「経営者の専権事項であって部下に口出しされたくない」というのが、「経営者の本音」だからです。

要は、「経営者の指示を具現化できるマネジメントができる管理層」にはなって欲しいが「経営そのものには口を挟んで欲しくない」のです。

したがって、「社内展開されないのは、ある意味、当たり前じゃないでしょうか?」と少し意地悪かつ、本音をぶつけてみたのです。

 

セミナー主催者は、

・受講生に講習を通じて成長してもらい幹部候補生になってもらいたいと望んでいる

・セミナーに派遣するような会社なら、受講生の提案を会社で生かしたいはず

・セミナーの成果を企業で少しでも生かしてもらいたいんです

・・・

とおっしゃる。

 

◆社内展開できない理由(社内障壁となるメカニズム)

◆社内展開するための社内の根回し手法

◆根回し後の巻き込み方(同僚、先輩、部下など)

といったことを講習内容に盛り込んでみようと思います。

(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ731号より)
 

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