(前編からの続き)
話題は変わりますが、食品安全マネジメントシステムの要求事項では、
(以下、ISO22000規格から引用)
8.5.1.2原料、材料及び製品に接触する材料の特性
組織は、全ての原料、材料及び製品に接触する材料に関して、必要に応じて、次のものを含め、ハザード分析を実施するために必要となる範囲で文書化した情報を維持しなければならない
(引用ここまで)
という要求事項があります。
以前、沖縄県の企業の指導に多く関わっていた時に「琉球焼酎(泡盛)」メーカー数社を担当しました。
泡盛は、ご存知の方も多いと思いますが、3年以上熟成された古酒(クースー)の価値が高いです。
一般的に、「瓶」と「かめ(甕)」の違いは、
《瓶》
・空気を通さないので、成分が変化しにくい
・色が変化しない
・味が容器に左右されずに安定している
《かめ》
・かめの表面から空気が出入りして泡盛が熟成される
・アルコール分が揮発し、ビンに比べアルコール分が低くなる場合がある
・かめの焼き方の善し悪しでお酒が漏れ、揮発しやすいものがある
といわれています。
また、「かめ貯蔵」は、独特のかおりを取り除き、まろやかでコクがあり、風味のある味になると言われています。
つまり、「かめ」は、
・瓶より着色されている
・香味が瓶より濃醇(のうじゅん)
なのです。
アルコール分が、かめは「陶土」でできていますから、瓶より揮発するのは、当然ですが、「陶土の無機成分の溶出」が、「着色」と「濃醇な味」の要因です。
したがって、品質保証はもちろん、食品安全面で捉えると、
「かめのハザード分析とその記録」
について、組織は、安全性の実証を示す記録を保持している必要があるのです。
しかし、灯台もと暗しというか、米、麹、酵母、水などの原料、瓶、紙パック容器、濾過助剤、濾紙などの材料のハザードや特性については、確認していても、組織、認証機関ともに、「甕や樽」については、検証が弱いケースがあるので注意が必要です。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ759号より)
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