2021年8月14日に、第103回全国高校野球選手権大会は、天候不良のため予定していた1回戦4試合を順延すると発表した。
順延は、12、13日に続き3日連続で、開幕日(9日)と合わせて、4日間の順延となった。
なお、3日連続の全試合順延は、第57回大会(1975年)以来46年ぶりだそうです。
メディアの報道によると、
・準決勝翌日の休養日がなくなった
・当初計3日だった休養日は、準々決勝翌日の1日となった
・決勝は27日の予定
・大会規定により順延が3日以上になると休養日を順次、取り消す
・13日までに、3回戦と準々決勝の間の休養日がなくなっていた
ということです。
スポーツイベントは、開催期間が決まっているので、天候に左右される競技は、仕方がない面がありますが、「休養日」の目的は「選手の健康を考えての休養日」なので、「順延が3日以上になったら休養日を取り消す」という大会規定は、「高校球児ファーストではないな」と思いますし、「休養日と言うより予備日」という発想なのではないか、と思います。
そもそも、雨天順延により、「休養日問題」が生じるのであれば、大会開催球場を高校サッカーや高校ラグビーなどのように、複数会場で1~2回戦は、実施し、準々決勝から「阪神甲子園球場」にするといった方法論もあると思います。
しかし、高校野球の場合は、「甲子園球場で行われる夏の甲子園、春の甲子園に出場すること」が高校球児の憧れであり、ステイタスです。
したがって、「休養日を作るために1~2回戦は複数球場で大会を行います」と決めたら、高校球児はもちろん、高校野球ファンからも苦情の声があがりそうです。
ちなみに、高校球児が出場できる全国規模の大会は、年に4つあります。
・全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園、選手権)※49代表、8月開催
・選抜高等学校野球大会(春の甲子園、センバツ)※32代表、3月開催
・明治神宮野球大会・高校の部(神宮)※10代表、11月開催
・国民体育大会(国体)・硬式の部 ※12代表、10月開催
しかし、高校球児にとって「知名度、ステイタス、憧れ」は、断然、「夏の甲子園」と「春の甲子園」でしょう。
高校球児に目標を尋ねれば、「甲子園出場です」との回答はあっても、「明治神宮大会です」、「国体です」と答える球児はほぼ皆無でしょう。
この違いは、やはり「甲子園」が「聖地」であり「ブランド」だからだと思います。
おそらく、明治神宮大会に出場したチームが、「神宮の土を記念に持ち帰る」という行為は、まずないはずです。
・・・ということで、外野は、このような天候不良による順延に対して、
・甲子園球場以外の球場を使用した大会の開催
・甲子園球場の長期間の確保
・ナイターによる効率的なスケジュール
など、色々と意見を上げますが、大人の事情などもあって、現行ルールが変わることはないでしょう。
結局は、「休養日」や「球数制限」を設けたところで、最終的には、「優秀な投手を何枚も揃えたチームが有利」と言うことになり、「公立高校が全国制覇すること」は、今後、さらに至難といえるでしょう。
ちなみに、これまでの夏の甲子園大会の最大順延は、第57回大会の1975年大会の5日。
今回(103回大会)は、すでに4日順延なので、順延の新記録になるかもしれません。
1975年大会は、私は小学校2年生で、応援していた習志野高校が2回目の全国制覇をした大会なので、特に新居浜商業との決勝戦は、鮮明に覚えていますが、順延が5日もあったことは記憶にありませんでした。
すでに休養日(事実上の予備日)は残り1日なので、「2日以上順延した場合」は、どうするんだろう?と思います。
まさか、決勝戦を開催せず「同校優勝」などの措置にならないことを期待したいです。
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