旧聞に属する話題ですが、2021年5月13日付けの読売新聞オンラインが、
「エア・ドゥとソラシドエア、経営統合へ…共同持ち株会社の設立検討」
という見出し記事を報じていました。
記事によれば、
◆エア・ドゥ(札幌市)とソラシドエア(宮崎市)が、経営統合を検討している
◆共同で持ち株会社を設立してコスト削減につなげる
◆2022年秋をめどに新設する持ち株会社の傘下に両社が入る案を軸に検討している
◆燃料や資材の調達を共同で行い、人事や経理などの共通化も検討する
◆両社の筆頭株主(日本政策投資銀行)が、優先株を引き受け、資本支援を行う
◆2020年度の旅客数は、
・エア・ドゥが前年度比72%減の約57万人
・ソラシドエアが64%減の約65万人
まで落ち込んでいる
◆4月に発令された3度目の緊急事態宣言もあり、需要の回復時期は見通しづらい
ということです。
「コロナ禍」であることと「持ち株会社化」により、考えられることは、
・今後は、ビジネス需要は、以前の水準に戻らない
・観光需要は、ビジネス需要より低価格便を求める
・ローコストキャリアを含め、航空会社は観光客の奪い合いになる
・共通する人事、ITインフラの一元化、機体の共通化などにより経費が圧縮
・既存事業のかぶりが少なく、統合による機会損失もない
といったことが挙げられます。
ちなみに、両社の売上、従業員数、株主構成ですが、(※ウィキペディアより)
《エア・ドゥ》
・売上:448.7億円(2018年3月期)
・従業員数:1025人
・大株主:日本政策投資銀行32.49%、ANAホールディングス13.61%、双日10%、
北洋銀行5%、石屋製菓4.25%、楽天4.25%、北海道空港3.4%
《ソラシドエア》
・売上:419億73百万円(2019年3月期)
・従業員数:882人
・大株主:株式会社日本政策投資銀行 20.22%、宮崎交通株式会社 17.03%、
ANAホールディングス株式会社 17.03%、米良電機産業株式会社 6.60%
株式会社宮崎銀行 2.77%、羽田タートルサービス株式会社 1.88%
株式会社テレビ宮崎 1.43%、双日株式会社 1.36%、
宮崎空港ビル株式会社 1.19%、那覇空港ビルディング株式会社 1.01%
(2016年3月31日現在)
となってるので、現状は、同規模レベルの組織規模と言えそうです。
共通点は、いずれも、ANAホールディングス株式会社が大株主であること。
そのため、日本の航空路線として「ドル箱路線」といわれる「羽田-新千歳」、「羽田-福岡」のANAの補完機能(植民地)というのが、利用者(少なくとも私)のイメージです。
数年前に、ふだん、飛行機をあまり利用しない知人が「ANAだと思って予約したら機材がAIRDOでがっかりした」というメールをもらったことがあります。
エア・ドゥとソラシドエアが、持ち株会社化した場合、ANAの事業再編戦略の中で、両社の扱いがどのようになるのか、注目ですね。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ750号より)
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