私事ですが、新卒で社会人になって、最初の転職をしてから、まもなく、「まる20年」が経過しようとしています。
振り返ると、月並みな表現ですが「20年はあっという間」でした。
海外の場合、転職は当たり前のようですが、日本の場合は、「転職して成功する人は3割で残りの7割は失敗に終わる」と言われています。
「何をもって成功、失敗」とするかは、個人の価値観にもよるので、何とも言えませんが、仮に「年収」という面だけで捉えれば、私の感覚的にも確かに「7割の人は、転職せずに勤め上げた方が総収入は高い」と思います。
「プロ経営者」と呼ばれる例えば、日産のカルロス・ゴーン氏や元日本マクドナルドの原田泳幸氏のように転職で「年収的に大成功」しているケースをうらやましく凡人は感じますが、こうしたケースは転職人口全体からみたら「稀」でしょう。
私見ですが、日本で転職がうまくいかないのは、組織の閉鎖性にあると思います。
組織従業員の少なくとも半数以上が転職者であれば、組織流動性が高く、他社での業務経験を評価し、役立て、人事的にも優遇される土壌がありますが、多くの日本企業では、転職者は稀な存在なので、豊富な経験知識があっても、それを組織が有効的に活用し、役立てる土壌がない職場が多いように思います。
人事システム的にも、経営層として組織に迎えられる場合を除いて、「補強」扱いなので、補強すべき事業領域の人材が育てば、役目を終了させられてお払い箱になるケースを見たこともあります。
したがって、新卒で就職した組織を退職しても「収入面でそのまま勤め上げるより高くなるケース」は、人材の流動性が高い組織や人材不足の地方にある優良中小企業に転職してそれまでの経験を生かして活躍するか、フリーランスとして独立して成功するかしかないでしょう。
そのため、「日本型大企業」や「公務員」から「一度降りる」と「結果的に失敗」というケースになるのかもしれません。
話題は少し変わりますが、私の仕事は、最初に就職したところもその後転職し、独立した仕事も、経済活動分類でいえば「専門サービス」になります。
仕事内容は、セミナー講師など比較的人前に立つことが多いので、駅や空港で「ご無沙汰しています」といきなり声を掛けられる機会があります。
正直、「一瞬誰だろう?」と思うこともありますが、話しているうちに、たいていは思い出します。
先日、仕事で初めて訪問した会社の事務局の人に「〇〇で働いていらっしゃいましたか?」と聞かれ、びっくりした経験がありました。
「××が知っているそうです」といわれても、「××さん」を思い出せません。
しかし、「××さん」にお会いしたら、一気に記憶がよみがえりました(笑)
私が初めて転職した職場の先輩です。
「経営コンサルタント」の場合、仕事内容は変化しても「生涯、コンサルタント」という仲間が多いです。
(別の言い方をすれば、経営コンサルタントは、他の仕事にくら替えできない、要は、ツブシが利かない仕事です)
稀に、経営コンサルタントとしての実力を買われて、経営者としてヘッドハンティングされるケースもありますが、製造業など一般企業に再就職(転職)するケースはほとんどないので、「××さん」と聞いても想像がつかず「以前に、私のセミナーを受講した方かなぁ」ぐらいの想像だったのです。
「同じ釜の飯を食った仲間」というのは、約20年近く交流が無くても、話がはずみます。
お互い立場があるので、「休憩時間の雑談」しかできませんでしたが、かつての職場の先輩がその組織で活躍されている姿には刺激を大いに受けました。
これから、何度、こうした経験があるかわかりませんが、私が逆に、誰かに刺激を与えられる存在になれるような活動を残りの人生でしていきたいな、と思います。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカル・シンキングのススメ メルマガ549号より)
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