日本書籍出版協会が、全国約2600館の公共図書館館長宛に、文芸書の取扱について配慮を求める要望書を送付(11月22日付)したと、2016年11月23日付の読売新聞が報じていました。
記事によると、
(以下記事より引用)
「要望書では、図書館の中には、資料費不足などを理由に、利用者のリクエストが上位にある本の過度な購入や、寄贈を呼び掛けるところがあり、出版に携わる者に懸念が広がると指摘。
「出版界からの声と住民の要望とのバランスに配慮され、文芸書・文庫本の購入や寄贈に、格段のご配慮をいただき」たいと訴えた」
という。
つまり、人気のある本は、図書館が大量に購入し、住民に貸し出すことで、本来なら売れるべき本が買ってもらえなかった、ということを出版業界は危惧しているのでしょう。
私は、男性ならそのような傾向の人も多いと思いますが、比較的「コレクター」的な嗜好があるので、自分が好きな作家の書籍やベストセラー本は、購入して、書棚に積んで、時間に余裕がある時にまた読み返す、というようなことをしています。
しかし、今の時代、本が増えると部屋は狭くなるし、読み終えたら本を捨てる人も多い。
そうなると、公共施設で本を借りて、購入しない人も増えている。
また、公共の図書館は、働く人にとっては、使いずらいものでしたが、最近は、図書館の最寄り駅に本を借りたり返却する場所も設置されていて借りやすい。
また、住民サービス向上の一環で、読みたい本をリクエストできるようになっている。
そうなると、出版業界が懸念するように、公共図書館がバランスを欠いた書籍購入することで、売れゆきに影響が出ているということは間違いないだろう。
ただでさえ、活字離れが進んでいるだけに、図書館に要望書を提出したのは、異例と言われているが、当然の流れかもしれない。
それにしても、音楽作品は、例えば、CDを営業店舗でBGM代わりに流しただけで、使用料を日本音楽著作権協会(JASRAC)に支払っている。
しかし、美容室や喫茶店には、本や漫画本が待合客向けに貸し出されているが、出版に関するJASRACみたいな組織によって、使用料を取られることはない。
また、「公共図書館」といっても文献となるような貴重な資料ならまだしも、商業作品に関しては、出版のJASRACのような組織に貸出料を支払うべきだと思う。
そうでなければ、出版業界が成り立たないのは当然である。
そもそも、公共の図書館に、人気商業作品が置かれるのは、出版から数年が経過しなければ、売れないのは当り前でしょう。
出版版JASRACのような団体があるのかどうかわかりませんが、出版物に関する著作権管理はもっと整備されるべきだと思います。
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