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2010年7月23日に発生したスイスの「氷河特急」脱線事故について、現在、地元警察や連邦政府の鉄道・船舶事故調査委員会は、現場検証を行うなど慎重に事故原因の解明を進めているという。
しかし、なんと、事故から2日後の7月25日には運転を再開した。
日本では「事故原因がはっきりするまでは、運転を再開することはない」ということが常識で、あの2005年4月に発生したJR西日本福知山線の脱線転覆事故は全線運転再開まで55日かかっている。

運転再開には「観光資源としてのスイス当局の要請があったのでは?」といわれるし、ひとことで片付けるのは良くないが、欧米は「自己責任論」や「公益性」重視で、日本のように「事故に遭った被害者や遺族のことを慮って原因究明と再発防止策が一段落するまでは運行再開できない」という情緒的な考えは薄いのかもしれない。

それにしても、事故原因は一体何なんだろう?
テレビで、氷河特急を運行する鉄道会社が24日の記者会見の様子を映し出していたが、事故原因について「軌道要素、車両設備要素、人的要素」の3つの要因が複合して起きた可能性がある、との見解を示していた。
確かに、氷河特急運行約80年の歴史の中で脱線による死亡事故は初めてらしいから、素人的に考えても「ひとつの原因によって事故が発生したのではない」ことは想像がつく。
列車は、1日4往復運行しているらしいから、いろんな要素が重なって「万が一の事故」が発生したのだろう。

ネットで氷河特急について調べると、
◇事故現場はスイス南部フィーシュとラックスの中間地点
◇事故現場は、緩やかな上りの左カーブで、壮大なパノラマが広がる人気スポット
◇氷河特急は、乗客が眺望を楽しめるよう時速30キロ以上で走行することはない
◇事故の1~3週間前に敷石の整備工事や暑さによるゆがみを防ぐためレールの取り換え工事が行われていた
◇連日の猛暑によるレールの変形は現状ない
◇事故列車には210人が乗車
◇事故では、6両編成のうち後部3両(4両目は食堂車、5、6両目は1等車)が脱線
というようなことが分かった。

JR西日本の事故の際にもよくテレビに登場していた、鉄道アナリストの川島令三氏は、テレビの情報番組で、「2000年に発生した日比谷線の脱線事故原因と似ている」と語っていた。
つまり事故原因は「せり上がり脱線」であり、現状は、この説の可能性が高いのではないかと私も思う。

理由としては、
◇4両目の食堂車は他の車両に比較して重い
◇それに対して、5両目、6両目のパノラマ1等車はガラス張りにしていて軽い
◇前方3両は異常なく運行している
◇事故現場は左カーブである
などであり、したがって、車両がバランスを崩して車輪が線路にせり上がったと見るべきではないだろうか。

それにしても「リスクがゼロになることはない」「リスクがあることを承知で列車を利用する」「被害者や遺族にはそれ相当の補償をする」「他の利用者の損害を最小限にし、利益を損なわない」という考え方が欧米流のようである。
ただ、総合的に遺失利益と言う点で考えれば、ある意味、経済原理の中では、「鉄道会社」、「その他の利用者」、そして「被害者や遺族」(心情的な面を除いて)にとって最も合理的といえる対応なのかもしれない。

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