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ここ数日の報道を見ていると「ノロウイルス」による食中毒の話題が多い。
2010年3月4日には「ミシュランガイド京都・大阪2010」で、最高の三つ星評価を受けた京都市東山区祇園町南側の料亭「千花(ちはな)」で食事をした8人が食中毒症状を訴え、うち3人からノロウイルスが検出されたという。
また、3月7日には、山形市蔵王温泉の蔵王アストリアホテルに3日から6日にかけ宿泊した客19人が嘔吐や腹痛などの食中毒症状を訴え、ノロウイルスが検出されたという。

いずれのケースも、現在、汚染経路を調査中との報道であったが、京都の食中毒では、調理した人が2人ノロウイルスに感染していたそうだから、調理した食材だけでなく、もしかしたら、調理師自体が「感染源」なのかもしれない。

私のコンサルティング先で、レストランや調理施設の運営管理をしている会社があるが、その会社の関連会社のホテルの従業員は「牡蠣を食べることは禁止」だそうである。
食事をしているときに、牡蠣を食べる機会があり「ウチの職場はまだルール化していないですが、グループ企業のホテルの従業員は“牡蠣禁止”なんです」という話になった。

この理由は、やはり「ノロウイルス」対策である。
ノロウイルスの感染経路は、基本的に「経口感染」で、大きく分けると
1)飲食物を介しての感染
(貝類など汚染された食材の摂取、あるいは汚染された水道水などの摂取)
2)人を介しての感染
(感染者の嘔吐物、糞便から手指を介して感染、あるいは、ウイルスの飛沫から感染)
の2つに大別される。

したがって、従業員に対して「牡蠣禁止」をしている会社は、この上記2)の「人を介しての感染」に対しての対策を取っているわけだ。

上記1)の「飲食物を介しての感染」は、一般的には、調理施設では、
◇食材の購入経路
◇水質検査
などを実施して管理している。
「食材の購入経路」に関しては、例えば「生牡蠣」の場合「食品衛生法によって海水中の細菌数が基準を満たしている海域で養殖されたもののみ食材として使用できる」とされているので、産地や細菌数の証明書を卸売業者から取り寄せることで確認できる。

京都の「千花」や蔵王の「アストリアホテル」で提供された料理に生牡蠣など貝類があったのかどうかは定かではないが「千花」の場合は「調理師からもノロウイルス」が検出されていることもあり「人を介しての感染」に関しては管理態勢に改善の余地があったと言えるだろう。

食品衛生法の規定により「千花」は3日、「蔵王アストリアホテル」(厨房施設)は4日間の営業停止となった。
料理がツマラナクなるかもしれないが、調理施設のリスク管理としては「生牡蠣などノロウイルスのリスクが高い食材は提供しない」と言うことが言えるかもしれない。
また「ミシュランガイドの選定基準」に「“うまい”という基準だけでなく“安心して食べられる”衛生上のリスク管理態勢」も選定基準にあった方がいいのかもしれないと思う。
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