自民党の総裁選に立候補した石破茂前防衛大臣が2008年9月6日に地元・鳥取で街頭演説を行い、翌日の上京に夜行寝台特急の「サンライズ出雲・瀬戸」の個室利用したことがニュースになっていた。

「鉄道ファン(ヲタ?)な石破氏らしい」とメディアは報道していたが、現在、国会議員で夜行寝台列車を使用する人は極めて少ないだろうから、そのように報道されるのも当然だろう。
ビンボーな学生時代の長距離の旅行はすべて鉄道だった私も、社会人となってからは滅多に夜行寝台列車は利用していない。
理由は、
・割引航空券を利用すれば、寝台夜行列車は割高
・お風呂に入れないのは辛い
・ホテル代を浮かすという考えもあるが、経費として計上できる
などだ。

ただ、石破氏の9月6日の行動を考えれば、「鉄道ファンだから」という理由だけでなく「夜行寝台列車の利用」は合理的ではある。
鳥取市内を遊説している場合、当日東京に帰るとすると18時ぐらいまでしか地元にいられない。岡山から新幹線を使うルートでもせいぜい19時過ぎまで。
しかし、夜行寝台列車なら21時過ぎまで地元にいられて、しかも翌朝の東京駅着は7時過ぎだ。
鳥取で一泊し、翌日の飛行機で上京するとなると東京駅には11時過ぎの到着になってしまう。

個人的には、夜行列車の思い出としては、「周遊券を使用して格安で連泊」がある。
今では不可能になってしまったが、北海道や九州の周遊券では「車中泊による連泊」が可能だったのだ。
どういうことかというと、「周遊券の有効期間内に周遊区間を出ることなく宿泊はすべて鉄道の車内」という旅行が以前はできたのだ。

たとえば、北海道の場合、札幌⇔稚内、札幌⇔函館、札幌⇔釧路、札幌⇔網走の夜行列車が定期便として走っていた時代があり、夜行列車をうまく組み合わせれば、ホテルに泊まることなく道内を格安で旅行できた。
私はせいぜい、連続車中泊は5~6泊しかしたことがなかったが、当時の鉄道雑誌では100泊(周遊券は何枚か買いたしている)以上を達成する猛者もいて「とても真似できない、すごいなぁ」と思ったものだ。

「朝目覚めて前日と風景が違うところにいる」という感覚は、何とも言えない「旅情」がある。
9月1日付の朝日新聞の報道によれば、JRは東京-大垣間の夜行快速「ムーンライトながら」が今年度いっぱいで臨時列車に格下げされるという。
廃止されるわけじゃないから、レジャーシーズンや帰省時期には走るのだろうけれど、普通運賃で乗車できる身近な夜行列車の臨時化はさびしいな、と思う。

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