「みっともない」「なんとも上から目線の発言である」と。
福田首相のしゃべり方は、よくいえば「冷静」、悪く言えば「感情がこもっていない」「他人事(ひとごと)」であるが、その福田首相が感情をあらわにした唯一の場面が、淡々とした辞任会見の終わりに近くのこの発言だ。
記者が「総理の会見は人ごとのように感じるという国民が多かった」という質問をすると、、福田首相が「他人ごとのようにとあなたはおっしゃったが、私は自分自身を客観的に見ることができるんです。あなたとは違うんです」と返したのだ。
ユーチューブの画像で辞任会見全体を改めてチェックすると、そこだけが違う感じの空気だった。
読売新聞「よみうり寸評」(9月3日付)では、この辞任会見について、
1)自分を客観視できることは人間として長所だが、食うか食われるかの戦いの場ではその長所があだになりもする
2)政界もそんな場で「福田首相のもとでは衆院選は戦えない」という与党内の見方を首相自身も客観的に見つめたということか
3)我を忘れて戦う暴挙も困るが、先を見すぎて仕事を投げ出せば無責任のそしりを招く
と、この会見を評価していた。
福田首相の辞任については、各専門家がいろいろとコメントしているので面白い。
たとえば、国際情勢が専門の名古屋大学大学院の春名幹男教授は「アメリカ大統領のように辞任後の継承順位をあらかじめ決めておけば辞任理由に関わらず世間からそんなに非難されないのではないか」と言っていた。
このよみうり寸評では続けて、「一国のリーダーの出処進退は難しい。それにしてもわずか1年の間に2代続けて首相が政権を投げ出したのはいただけない。もっと強くあってほしかった。そんな状況に2冊の本の題を思い浮かべた。〈「いい人」をやめると楽になる〉(曽野綾子)と〈政治家は「悪党」に限る〉(早坂茂三)」と書かれている。
リーダーは「いい人」であるだけでは務まらず、信念や具体的にやりたいこと、情熱・熱意があって、周りを巻き込む「強者」でなければ務まらないのだろう。
(※ 自分を変える“気づき”ロジカルシンキングのススメ メルマガ88号より)
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