2008年5月13日のプロ野球、北海道日本ハムファイターズ×千葉ロッテマリーンズ戦でロッテの高校生ドラフト1巡目、唐川侑己投手が先発し、8回4安打2失点で初登板からの3戦で3勝目をマークするという快挙を達成した。
高卒ルーキーとしての初登板からの3戦3勝は、1987年の巨人戦で史上初の初登板でノーヒットノーランを達成した近藤真一投手(中日)以来の3人目だという。

唐川投手の活躍は、高卒ルーキーとしては「快挙」であるが、まだ「3戦3勝」なので必要以上に騒ぎ立てるのはよくないが、各報道記事などから集めた言語データを以下に箇条書きにして、成功要因を分析してみたいと思う。

・きれいなゆったりとしたフォーム
・しなやかな腕の振り
・ポーカーフェース(動じないマウンド度胸)
・甘いマスク
・投球フォームが、上半身と下半身のバランスが良い
・ストライクが先行する投球
・球種は、MAX145キロの直球にキレのいいスライダー、チェンジアップ
・球もちが長く、リリースが早い(打者はタイミングが取りにくい)
・コントロールがいい(2試合連続無四球。3試合でも1つのみ)
・回を追うごとに、修正しながら投げられる投球術
(その日のベストの投球ができるか常に意識)
・打者心理を読む投球術(例:前の打席で打たれた球を初球で投げる)

これらの情報をもとに唐川投手の特徴を分析すると、
1)身体の柔軟性
2)身体のバランス感覚
3)客観的に状況判断し、何をすべきか思考する力
といった点が挙げられるだろう。

今シーズン、ロッテには、野茂英雄投手や吉井理人投手などに科学的な合理性のあるトレーニング指導をして評価の高い立花龍司氏がヘッドコンディショニングコーチに就任した。
立花氏によれば、上記1)、2)に関する唐川投手の高い身体能力の特徴は、
『頭で理解して身体に伝える能力が優れている』
そうだ。
この能力は、
「12歳くらいまでに、色んなスポーツを経験しないと身に付かない」
そうで、それを裏付けるように唐川投手は、野球以外に陸上のハードル、ミニバスケット、空手などのスポーツを経験し、ほとんどテレビゲームはしなかったという。

では、唐川投手は、上記3)の「客観的にものごとを捉え、的確に何をするべきか判断できる思考力」はどうやって身に付けたのだろう?と思う。
野球評論家の意見を総合すると、どうも唐川投手は、捕手の要求する配球に関して「1球1球の意味を理解して投げている」という。
ビジネスの世界に置き換えて考えてみると、なかなか入社1年目の社会人が上司から指示された仕事内容の意味を理解して業務することは難しい。
自分自身を振り返ってみても「指示された事をとにかくこなす」ことに必死でそのときはその業務の意味などは分かっていなかった。

「客観的にものごとを捉え、的確に何をするべきか判断できる思考力」すぐれたビジネスマンを見ていると、「さまざまな仕事を通じて成功や失敗を繰り返し」、「ビジネス上の体系化された管理手法教育を学ぶ」ことによってこのスキルを身に付けたのだろうと思われる人が多い。
唐川投手のこの「思考力」はどのようにして鍛えられたのか?
科学的で合理的なトレーニング指導をする立花コーチや「考える野球」の代名詞である野村監督のような「野球における体系的な思考理論」を持つ指導者に鍛えられたら、よりすごい投手になるのではないかと思う。

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