ポータルサイト「goo」のニュース畑で、福田首相が7月に開催が予定されている北海道洞爺湖サミットの開催前の視察として開催予定地である「ザ・ウィンザーホテル洞爺」の最高級スイートルーム(136万5000円)に宿泊したとされた話題についてその是非に関する意見が飛び交っていた。

私の記憶では、もともとのこの報道は、夕刊紙のゲンダイではなかったかと思う。
夕刊紙は一般紙が書かないような切り口で記事を書くから、個人的にはファンである。
しかし、結局のところは「営利を追求」しているから「事実を報道している」といっても、「誇張していたり、記事の内容構成上、都合の悪いところは明確に報道されない」部分があるのも事実ではないかと思い、「本当に全てそうといえるのかなぁ」という視点もまた必要だと思って読んでいる。

私はゲンダイでこの記事を見たときは、
・本番に備えたホテル施設や警備などの「妥当性確認」としての「公務」なら当然ではないか
・サミットは「奥様同伴」だから「夫婦で泊まる」のは「まるで夫婦旅行」という批判にはならないのではないか
・「1泊136万5000円」という高額宿泊施設である事を協調しているが、サミットは世界の主要各国の宰相が集まる「イベント」だから「宿泊施設などを豪華にしてミエを張り合う」のは当然で、国民感情や国民の日常の金銭感覚とは浮世離れしていても仕方がないのではないか
などの感想を持った。

実際、「goo」に寄せられた意見は「豪華スウィートルーム宿泊容認派」が多かったという。
対外的な日本のイメージもあるし、逆に一般ホテルに各国首脳が宿泊すれば、追加の警備体制の必要性が出るから、総合的に判断すれば「容認」と考える人が多数を占めるのは理解できる。

ただ、我々は「単なるミエ張りイベントだから仕方がないし、当然だろう」ではなく、
1)視察の目的が「開催前の各プロセスの妥当性確認なら」は、サミット開催後でいいので、どんな方法で実施され、どのような事が検証されたのか
2)サミット開催による「成果」をどのように政府は捉えて計画し、結果はどうだったのか
などはチェックしていく必要があるだろう。
このあたりが、不明確な状態のままであれば「開催前の視察は単なる物見遊山的なものだし、首相自身もそんなのん気な感覚だったんだ」とそれこそ「現状、相当の痛みを強いられている」国民感情を逆なですることになる。

また、「視察の位置づけと中身」「サミットの成果」を無視して単に「首相たる者なら当然」的発想でものごとを拡大して考えていくと、役人お得意の「国会議員や地方自治体の議員のいわゆる視察」も「役割や成果を度外視」して「単に感想文的報告書さえ残せば」OKという考えになってしまう。

話題は変わるが、ニュース番組の企画で司会のみのもんたさんが、「夕張の現状」(市の財政や行政サービス、市民の暮らしぶりなど)を取材するにあたって、夕張入りする前の前泊に札幌市内の「1泊60万円程度するスウィートルーム」を使用したという。
稼いでいる人なんだし、税金を使っているわけじゃないんだから、是非を問う問題ではもちろんない。
ただ、「日常生活が常に豪華である人が、ジャーナリスト的な一般人視点での的確な取材や現状の真の把握と理解はできるんだろうか」とは思ってしまうのである。

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