大阪府の橋下徹知事が出演したNHKの番組でぶち切れたという。
ことの経緯は、
・2月8日にNHKの関西ローカル番組の「かんさい特集」に出演
・番組は大阪市の平松邦夫市長との討論形式で進行
・番組は午後19時半の開始。
・橋下知事は国会への挨拶などで来京しており、約30分遅れてスタジオ入り
・スタジオに入ると女性アナウンサーが「およそ30分の遅刻で到着されました」と冗談めかして橋下知事を紹介
・橋下知事は「公務を優先したのであって、遅刻といってもこちらの責任じゃない。もともと、番組の最初には間に合わないと申し上げていた」と反論
・女性アナウンサーが財政再建策にからみ、人件費削減の具体策についてしつこく質問すると「決まっていた予算を数日でひっくり返し、検討しているので、そこまで言及できない」と不快感をあらわにしてキレる
という感じだ。

このニュースを聞いた時に「橋下さんは時間に厳しい人だから、司会者は場を和ませるためや冗談で言ったとしても、時間に関してルーズな人であるかのような司会者の言動は当然キレるよな」と思った。
橋本知事は、かつて週刊誌(週間女性)の企画で作家の岩井志麻子氏と対談する仕事があったが、岩井氏が15分ほど遅刻したために、対談を拒否したことがある。
つまり、橋下知事は「そもそも時間には厳しい人」なので、余計に「もともと予定時間に遅れることを前提とした番組出演」であったはずなのに「遅刻者呼ばわりされたこと」に腹が立ったのだろう。

しかも、この番組出演交渉からスタジオ入りするまでのプロセスが、橋本知事の感情を逆なでしている。
例えば、
・NHKの番組時間帯に裏番組(収録)に自身が出演している
・東京での公務でもともとNHKの番組には遅刻する
・しかしがって、このNHK番組出演にはもともと気乗りしていない
・しかしNHKは「公務を早く切り上げてでも出ろ。裏番組は公務外だから関係ない」と尊大な態度で出演を迫る
・東京から帰阪する新幹線にもNHKスタッフを同乗させる
・局に入っても「お疲れ様です」などの挨拶なし
などだったようだ。

橋下知事は「お金が黙っても入ってくる組織(自動的に徴収される受信料で成り立っているNHK)は、こういうものかと。民間の企業ではああいう態度はとれない」と記者会見で皮肉った。
これに対してNHK大阪放送局は、司会者の発言については「和ませようという趣旨だった。十分な対応をしたと考えている」と説明しているという。

このNHK大阪放送局の説明を聞いて、
・激高理由を、単に司会者の「30分の遅刻で到着されました」という表現だと思っている
・橋下知事が激高した本質を捉えていない(自分たちの問題点を反省する姿勢がない)
・橋下知事の性格(時間に厳しいなど)や番組出演の経緯なを司会者が把握できる体制になっていない
・大阪までの帰路をNHKスタッフがアテンドするなら局内スタッフの態度を含めて徹底した気のまわし方をするべき
・やはりNHKには「自分たちは報道機関として特別」という特権意識があるのではないか
などを感じた。

情報を正しく、公平に伝える公器としての役割が、民放以上に求められるNHKのはずなのに公人(知事)に「もうNHKには出演しない」と言われているのである。
「受信料を自動的に搾取されている視聴者」にとってサービス低下(公人の番組出演機会がなくなったこと)を謝罪するべき立場なのに「十分な対応をしたと判断している」とよく平気でしゃぁしゃぁと言えたものだ。
つまり、少なくとも、この問題点を検証する姿勢が必要なのである。
職員がこのレベルでは「会長が変わっても今のNHKに自浄作用は働かない」と思えてしまうのである。

それにしても、橋下知事は「あれっ?」「ちょっと(思想として)過激じゃない?」「スタンドプレー??」と思える言動や行動もあるけど、こうしてズバズバ言いたいことを、報道機関を前に言ってくれるので「そうだそうだ」という部分もあるし、事実が世間に正確に伝わって世間の人がものごとを判断する材料が色々あっていい。
まだまだ知事に就任したばかりで、困難ばかりだと思うが、この調子で4年間突っ走って欲しいと思う。

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