ここのところ「不祥事を止めるISO思考」と題した講演会をさせていただくケースが増えた。
参加者は40人程度の小規模の時もあれば、300名程度の比較的大人数を前にお話しをさせていただくケースもある。

その講演会で、私以外に発表者として呼ばれている講師の方がいる時は、講演会の途中で「わっ、しまった~、失敗したぁ!!」と感じる時がある。
それは、講演の中の資料のビジュアル的工夫である。

講演資料として参加者に配布されているものが私の場合は、基本的にパワーポイントで会場のスクリーンに映し出されるものと、ほぼ同じ内容である。
もちろん、配布資料は通常「白黒」印刷で、会場のスクリーンに映し出される資料は「カラー」だからこちらを見た方がわかりやすい。

しかし、聴講されている聞き手側は、極端に言えば、「手元の資料を眺めていれば、講演者のしゃべっている話に耳を傾けているだけ」でもいい。
つまり「講演中に聞き手の頭を下げさせてしまう」、要は、顔を正面に向かって上げなくてもいい状態を作り出してしまう。
したがって、眠くなって「こっくりこっくり」してくる人が出てきたり、下を向いている人が多いから聞き手の表情が見えず、聞き手側の反応を瞬時に掴みにくくなる。

先日、ある講演会で、もう1人の講師の方の事前配布資料がA4で2枚の講演の要約のような質素な資料だった。
「どんな風に実際話されるのだろう」と思って興味を持って講演を眺めていた。
すると、デジカメで撮影された画像(静止画)数10枚と音声付の動画を随所でスクリーンに映し出しながら、事前配布資料の内容に具体的なエピソードを口頭で盛り込みながら話を進めていた。
したがって、会場の95%以上の殆どの参加者が正面に顔を向けた状態になってスクリーンを凝視している。
つまり講師は、参加者の反応が掴みやすい状態で、その状況に応じて映し出す画像をアドリブでピックアップして話しを展開していた。
要は、会場の講演を聴く雰囲気としては明らかに良い。

いくらパワーポイントを駆使して資料を作っても、聞き手の頭を下げさせてしまうと会場の反応が捉えづらくなる。
他人の講演発表を聞くと、資料の作り方、配布資料の作り方、話し方の抑揚の付け方など[日々、気づき、学び、見直しすることばかり」である。

【よかったらクリックお願いします♪】
ブログランキング・にほんブログ村へ
ブログランキングranQ
企業家ブログhttp://www.kigyoukablog.jp/ranki.cgi?id=35