知人を通じて紹介された人と話していたら「もっと過激な方かと思っていました」といわれた事がある。
その人は拙著『「不祥事」を止めるISO思考』(光文社刊)を読んでいて、文中の言い回しや語り口から私を想像していたらしい。
確かにこの本には、週刊誌の記事というか、月刊宝島チックな内容がちょこちょことある。読む人によってはある章は「噂の真相的テイストがありますよね」といわれる方もいる。

確かにこの本を書くときの想いとして「認証取得や維持のノウハウ本とはしない」「ISO規格やISO認証制度の説明はコラム程度にとどめ一切入れない」「ISO導入企業が陥る思考の問題点を指摘する」「業界の問題点を指摘する」「ISO的ものの見方・考え方の効用を伝える」があった。だから編集者には「構成などは一切考えずに書きたいことを吐き出してください」といわれた。
また私の担当編集者は以前に「週刊女性自身」(光文社刊)の記者をされていたのもさいわいして「今までの類書にはない」内容はどんどん採用されて、言いたかったこともデフォルメされていった。
編集された文章を見た時は、確かに私が書いた文章だけど無駄な言い回しが省かれて、強調されるところは徹底的に強調されて、話の論理構成が整理されて組み立てられているから「読みやすい」という印象だった。

つまり、女性に例えれば「すっぴん」と「お化粧をした顔」の違いみたいなものでどちらも本人には変わりないが「お化粧した顔」しかみたことのない人が「すっぴん」をみれば驚くように、この知人に紹介されたあった人も私とあって話したときはそんな感じだったのかもしれない。

業界仲間や専門雑誌の編集者の人と話しているとこれと似たような事があるようだ。
例えば、ISO規格の解説書で名著といわれる本を何冊も出している人が何人かいる。
ある企業の人がその著者の人が審査に来ると聞いて期待していたら、声はボソボソで何を質問されているのかわかりづらく、がっかりしたという話を聞いた事がある。
また、ある著名な方はプロジェクト型で仕事をする組織の経験やイメージがあまりない方だったようで質問がずれていた、という話も聞いた事がある。
また語り口が極めて穏やかな論理的な文章を書く業界の人なら必ず目にした事がある本の著者は、相手の話がわかりづらいとイライラ&激高系になる人だそうで、「あの人はお客様の前に出すな」がその人を抱える組織の暗黙の了解事項になっているという話を聞いた事がある。

その他にも中小企業からは「カリスマ」と呼ばれるような著者がコンサルティングや認証ビジネス面では「金にものを言わせる」「上から目線」「言っていることとやっている事が違う」系の結構ダーティーな面がまるだしの人もいるという。
芸能人もテレビのさわやかさと実際の人柄がかなり違う人がいると聞くが同じような感じかもしれない。

つくづく、人はあって話してみないとわからない、と思うのである。

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