なんともお粗末な話しだし、悲劇だ。
昨日の世界陸上50キロ競歩のことである。
前半のオーバーペースよりふらふらになりながら入賞圏内の8位を目指していた同種目の日本記録保持者でもある山崎勇喜選手が大会審判員の誘導ミスで周回を1週(2キロ)残したまま競技場に入ってしまい棄権扱いとなった。
陸連ではこの大会で入賞し、日本人トップになれば北京五輪の代表内定を決めていただけに、この大会運営側の失態は選手にとって気の毒だ。

報道によると周回状況の確認は、
○周回記録担当者は正副2名いる
○周回記録担当者(正副2名)にはそれぞれ補佐するものがいる
○周回記録担当者正副2名が記録を相互チェックして確認し、誘導員に伝える
○誘導員はその指示に従って選手を誘導する
という。
ミスの原因は、
○周回記録担当者正副2名を離した
○周回記録担当者(副)を誘導担当者付近に配置
○マイクで周回を確認する審判より山崎選手の周回情報を聞いた周回記録担当者(副)が記録紙に2度チェック(2度目のチェックは約20秒後)
(道路を隔てた反対側に、歩いてきた選手の番号をマイクで伝える審判員を配置し周回記録者(副)は、これを聞いて手元の周回記録用紙にチェック印を入れる)
○周回記録担当者(正副)が離され配置されていた処置より記録の相互確認が省かれた
ということらしい。

周回記録員(正副)を離して配置した理由は、50キロ競歩は「周回遅れ」の選手が増えることから、誘導担当へ正確に伝言するための処置だったという。
それにしてもシロウト的に不思議なのは、
○チェックミス(2度目のチェック)の記録は1度目から約20秒後らしいが、1週2キロもあるのに、なぜチェックしたのか
○周回記録員(正副)を離して配置したことによる相互チェック遅れ(チェック作業の省き)のリスクは想定していたのか
である。

今後、大会運営者より原因と対策が示されると思うので、その「再発防止策」に期待したい。しかし、会見でミスした審判員の審判経験をきかれた審判長は「審判員も一生懸命やっている。単純なチェックミス」と言い訳していたが、審判団がこの調子でミスの原因究明、対策をされるのであればまともな「再発防止策」は期待できない。
組織の運営管理者に、問題解決能力がなければ選手は浮かばれないし、安心して競技に取り組めない。

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