「ワイ」はタイが「ほほえみの国」と呼ばれる所以(ゆえん)にもなっている。
NHKのニュース9で、最近のタイでは、「両手をちゃんと合わせない」「物を持ったまま手を合わせる」「頭を下げずに手を合わせる」など「中途半端なワイ」になり、このすばらしい伝統的習慣が失われつつあることを紹介していた。
この状況に危機感を感じたタイでは、国を上げて学校で徹底した「正しいワイ」の教育を図っているという。
「正しいワイ」が徐々に行われなくなった背景として、
・核家族化が進み、こどもの躾(しつけ)が十分に家庭でされなくなった
・利己主義の風潮が広がっている
・政治腐敗などにより、人に対する「尊敬の念」が薄れている
などが専門家の分析だそうだ。
このニュースを聞いていて「どこの国も同じような問題点があるんだな」と思った。
日本でもきちんとお辞儀をして挨拶できる人は少ない。
挨拶に限らず、礼儀全般がどんどん簡素化し、躾(しつけ)は疎かになってきていると思う。
こういったものは、子供のうちに「家庭」「地域」「社会」が徹底して教え込むものであると思うが、家庭は「仲良し友達親子化」しているし、地域や社会は「人様のこどもをしつけることはタブー」になっている。
つまり、以前の日本には「こどもは家庭を中心に社会全体で育てる」という概念が暗黙の了解事項としてあったように思うが今ではなくなってしまった。
私自身、こどもの頃にはいろいろな無礼やいたずらをしてきたが、近所のおばさん、見知らぬおじさんによく叱られたし、それを親が見たり、報告があるとその叱っている人に親はお礼を言って謝っていた。
今、そのようなことをしたら親に「人の子に何をするの」と怒鳴り込まれるのがオチだし、回りの人の支援もないから地域も社会も「さわらぬ神にたたりなし」状態で「しらんぷり」だと思う。
それにしても「国を上げての徹底した教育」ができるタイはすごいと思う。
日本なら「人に対する尊敬の念や愛国心は自然と育まれるものであり、学校で強制的に教育されるものではない」と日教組、教育評論家など各所から反対意見が噴出してしまいそうである。
本来であれば、家庭が、そして地域や社会がそういったものをしつけて、作り上げていくものだと思うが、そういったものは世代間の引継ぎがあって継続する。
つまり、自然な「世代間の継続」が途切れたときはタイが取った「国を上げての学校教育」というシステムも必要でありなのかな、と思うのである。
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