「患者必読 医者の僕がやっとわかったこと」(朝日新聞出版)の著者・新見正則先生が登場。この先生フランクで楽しい。よく勉強されるってことがわかる頼もしい先生だ(笑)
・漢方は経験的な蓄積。延々人体実験した組み合わせの集大成が漢方。科学と相反するところがある。
・1つ1つの作用は小さい。組み合わせですごいパワーを発揮する。その組み合わせも経験的に見つけてきたもの。漢方は足し算の知恵。
例えば、モルヒネはアヘンから採取できる、現代薬学は1つの原料から本当に効く成分だけを抽出したもの、なので引き算の知恵。
・漢方が一番得意にするものの一つが「風邪」。
ウィルスは薬が効かない。風邪が治るという状態は自分の身体が治しているのであって、薬で治しているわけではない。西洋の薬は病気の原因を取り除いているのではなく、症状を和らげたりなくしたりしているだけ。これを対処療法という。
・熱を上げて菌を殺そうとしているのに、解熱薬を飲むと治りが遅くなる。
・西洋薬と漢方の違いは、漢方は眠くならないし、元気なときに飲んでも問題ない。
漢方 →自分で戦う力を高めてくれる。
西洋薬→辛い症状を和らげてくれる。
・西洋医学に冷え症はない。だから冷え症を治すという概念がない。
・漢方は成分分析にかけても「何が効いている」のかわからない。だから有効成分だけ抽出して西洋薬をつくることができない。
・胡散臭い漢方だが、今の医学もわかっていないものがたくさんある。
「漢方は原因がわからないだろう!って言うのは、漢方嫌いだった西洋医がよく口にする言葉で、東洋医学を学んだ今は、西洋医学だって原因大してわかっていないだろうってはっきりいえます」
さすが西洋医学と東洋医学に精通する先生だ。
これだけ科学が発達して、成分分析機の性能も高くなっているのに何もわからないってすごい。
製薬メーカーや飲料メーカーはライバル製品を成分分析にかけて似たようなコピー製品を作るなんて簡単な時代なのにねぇ。
足つぼも科学的に解明するのはまだまだ無理なのかも。。。
あと一つのテーマ「がん」は最先端の機器や設備の話ばかりだったので、特に文字に起こしてメモするようなものがなかったので割愛。