山歩きの仲間と、今回は日之影町へ。日南や宮崎市周辺からの参加者は宮崎駅に集合し、延岡からは北方の「よっちみろ屋」で待ち合わせ。

「道の駅・青雲橋」で昼食の後、先ずは「高千穂鉄道の列車の宿」にチェックイン。

４人部屋に２人部屋、そして畳の部屋も有るようです。

我々の部屋は電車半分の２人部屋。

日之影町観光協会の岡田原史さんに先導頂いて、山道を走ること約一時間。宮崎県の北端、傾山のすぐ真下、見立遊歩道へ。

「癒しの森の案内人」工藤晃一郎さんが、様々な小道具を使いながら、この地域の歴史や現状、多様な木々の植生などを語ってくれます。

大きな岩の上で逞しく生きる植物たちの生態も、たいへん興味深いものです。

例年になく寒の深まりが遅く、

少しずつ色づく木々が逆に目立つくらいに、

紅葉はまだまだこれからの様です。

錫鉱山で戦前戦後栄えた場所だそうですが、日之影川の清らかな流れは大昔そのままと思われます。

この道はトラックの無い時代に大木を搬出したトロッコ道。

どれ程の大きさか想像も出来ない巨岩だらけの川床の間を縫って、冷たくて澄み切った水が音を立てています。

この遊歩道で今一番見事だった川沿いの紅葉。

祖母・傾国定公園の一角、傾山への登山口。

町の中心部から四方に走る多くの山道、その道路沿いの数十の集落の中でも、ここの集落が一番奥深い場所のようです。

トロッコ道からの帰りは、大分が間近の山越えの道へ。

スタート地点に戻ると、山の間から差す日光を全身に浴びて、紅葉が輝いていました。

その後、工藤さんのお宅と畑にお邪魔して「柚子ちぎりの体験」。厚手の手袋をして、強力なトゲに用心しながらの収穫は、うれしいお土産に。

陽も傾いて暮色の青雲橋。

焼酎製造会社で銘酒を入手し、日之影温泉駅の湯に浸かり、鹿や猪のジビエ料理を出す「左近」へ。初めて口にするその味付けの良さと焼酎の美味さに、写真撮影をすっかり忘れておりました。

この岩山の上にその昔、甲斐殿のお城があったそうな。想像力がなかなか追い付かない。

山歩きを忘れて、二日目も平坦地の散策です。

ついこの間まで、高千穂鉄道の走っていた線路跡を歩きます。スタートは吾味駅。

まだ線路がそのままの場所もあります。

日向八戸駅。

槇峰駅の手前には八戸観音滝。

引き返して、１９３７年完成の第３五ヶ瀬川橋梁の上。そしてスタート地点へ。

その後、「日之影栗」を日本一に押し上げた、興地(ｺｳﾁ)集落の栗畑で、生産者の戸高さんからお話を聞かせてもらいました。岐阜県中津川市の「川上屋」や「一休」の銘菓にはここの栗が重用されていると聞き、早速取り寄せる事になりそうです。

そしてお昼は、興地婦人会「さくら会」手作りの郷土料理。三人の地元奥様方と諸々の楽しいお話をする内に、おなかも心もほっこり満足気分。

お代わりも遠慮せず、その上に甘い手作りお菓子も満喫しました。

ついに「山歩きの会」は「山歩かずに、ただただ飲んで食らう会」に、心置きなく変貌です。