京都バレエ団公演『京の四季』『屏風』 | バレエ+放浪記

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ロシア、エジプト、ポーランド、スロバキアのバレエ劇場でダンサーとして働いたこと。東ヨーロッパでの生活。ライターとしての活動とその取材の裏側などを綴っています。

和と洋のテイストが交じり合う、しっとりとしたバレエ作品を京都バレエ団が上演します。ピアノ、鼓、横笛が交じり合う音楽に、バレエの象徴美の世界が溶け合います。

「芸術の秋」は京都でバレエの新しい魅力に触れてみませんか。

『屏風』(2011年公演。ダンサー:ヤンヤン・タン、佐々木大)

©岡村昌夫(テス大阪)


京都市内に活動の拠点を置き、フランスのパリ・オペラ座バレエ団とも交流の深い有馬龍子記念京都バレエ団。そのレパートリーはクラシック・バレエ作品、また和と洋のテイストが交じり合うオリジナル・バレエ作品を上演し続けています。

  11月の公演ではバレエ団創設者の故有馬龍子さんの代表作で、公演回数を20回以上も越える人気作『屏風』が上演されます。和洋折衷の絶妙なバランスで創られたこの作品は、エリック・サティのピアノ楽曲に邦楽の音色が交じり合う、雅で京都らしい作品です。

『屏風』(2010年公演より)

@文元克香(テス大阪)


同時上演される『京の四季』は有馬えり子団長振付演出の新作。こちらはバレエ芸術を、京の四季の情景に落とし込みます。斬新な琴の生演奏(演奏:大谷祥子)と生花を使った舞台美術(生花:華道家元池坊)が、一体バレエとどのように融合するのか、注目が集まります。


  日本文化を題材に扱ったバレエはモーリス・ベジャールの『ザ・カブキ』やジョン・ノイマイヤーの『月に寄せる七つの俳句』が良く知られています。今年7月に京都バレエ団が世界初演で上演し、大変注目を集めた『ル・レ―ヴ』も日本をテーマとした作品でした。これらのバレエ作品は「西洋人が思う日本文化の世界」が描かれてますが、日本人である私達から見ると同郷文化に触れるというよりは確立されたモダン・バレエ作品を見ているような印象を受けるのではないでしょうか。

 11月に上演される『屏風』、『京の四季』は日本人によって創られる日本の伝統文化を表現する作品。バレエ芸術を媒体として日本の文化を世界に紹介する、という意味合いでもこれら作品を上演することは意義のある事なのではないでしょうか。

『屏風』(2011年公演。ダンサー:ヤンヤン・タン、佐々木大)

©文元克香(テス大阪)


今年の秋は紅葉が美しい京都の東山へ”おこしやす”。美しいバレエ作品を鑑賞しつつ、秋色に染まる京の町でバレエの魅力を語り合う午後はいかがでしょうか。

公演の出演:京都バレエ団団員、山本隆之、佐々木大、光永百花、大谷祥子、

      藤舎呂悦、藤舎貴生、金剛永謹、他


【公演情報】

日程:11月3日(土・祝)

時間:15:00

会場:ロームシアター京都 メインホール

チケット(前売価格):S席 8,000円

           A席:6,000円

           B席:4,000円

           C席:2,000円

※当日券はそれぞれ500円ずつ値段が上がります。

問合せとチケットの購入:京都バレエ団 

                         075-701-6026


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