DHCシアターの「虎ノ門ニュース」をきいてたら、
日替わりコメンテイターの有本香さんがチャータースクールを取り上げていた。
トランプ政権の教育長官のベッツィ・デボス氏の紹介でね。
チャータースクールやヴァウチャーを推進してきた人だそう。
だいぶ議会承認でもめたらしいのね。
有本さんの取り上げ方は、かなり好意的なものだったのだけど、
私の知る限り、チャーターやヴァウチャーは、
長所もあるけど公教育の民営化を過度に進めるという点で、
けっこう危ういものでもあるので、ちょっと投書しようかなぁ・・・と迷っていたんだけど。
その次の回でもまたチャータースクールの話が出て、
「日本でもそういう話ってないんですかね~」と仰っていてさ。
「いや、あるよ!あったよ!!」と思わず声に出た。
で。以下が虎ノ門ニュースにメールした内容。普通はこういうことしないんだけど☆
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最初のチャータースクールは、92年にミネソタ州で
マイロ・カッターをはじめとする有志の高校教師を中心に設立されました。
日本においては、90年代後半から教育学者らによって紹介され、
99年に自由民主党教育改革実施本部チャータースクール構想等研究グループが
「新しい研究開発学校制度」に関する最終提言をまとめ、
その流れは、チェスター・E・フィンJr.他(高野良一訳)
『チャータースクールの胎動』(青木書店)
が出版された2001年あたりにおそらくは最高潮に達したと思います。
NPO法人「日本型チャータースクール推進センター」が設立され、
私もそのメンバーになっていました。
マイロを招いて講演会をしたり、当時民主党議員だった金田誠一氏が興味を示し、
衆議院法制局課長と話をしたり、
議員立法を目指し議連を立ち上げる話などがでていました。
残念ながら、個人的な理由により2002年後半からは
あまり関わらなくなってしまったので、ここからは推測が混じるのですが、
当時小泉政権の構造改革特区のなかで、教育特区もにわかに注目されました。
当然、チャータースクールセンターも申請を出したのですが、
第二次で先に株式会社立学校が認められてしまい、
第三次でようやくNPO立学校が認められました。
反対していた株式会社立学校が先に認められてしまったことへの失望感と、
特区とはいえ、一応NPO立学校が認められてしまい目標が不明確になったことで、
なし崩しに活動が停滞していったように思います。
なお、お話にあったチャータースクールは非常に質の良いものだったようですし、
私が訪問した5校も、先生方の熱意にとても感銘を受けた記憶がありますが、
一般的に、チャータースクールの危うさというと、次の3点があるかと思います。
(1)実際には財政上の問題による閉校が多い。(建前は教育上の成果、が基準)
また、責任者が資金をもってトンズラしてしまい、残された生徒が茫然・・・等の事例も。
(2)かなりの数の営利企業の参入。低価格で画一的な教育がなされている。
(3)それぞれの宗教ごと、エスニシティごとの学校ができやすい。
トランプの支持基盤は、税金を払っているのに公立に不満をもち
私教育に流れている層でしょうから、「教育費の二重取り」批判にこたえる意味では、
チャーターやバウチャーは意味があると思いますが、
ただでさえ今のアメリカはバラバラになってしまっているようなので、
国民統合という意味では、チャーターはイマイチでは・・・とも思います。
余談ですが、日本でチャーター推進の話をしていた時、
「子どもの母校がなくなってしまうのはかわいそう」という意見がありました。
あぁ、日本でチャーターは無理だな、と思った瞬間でした。
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なんか久々だったわ、チャータースクールの名前をきくの・・・
自分が書いた修士論文をひっぱりだしてきたよ☆
あれから十数年。サイトチェックしたらマイロの始めたCity Academyはまだ
無事に運営されている様子。よかったわ。
当時はまだ時期尚早で、評価しきれなかったEdison等の教育企業が、
今のアメリカでどうなってるんだろうな・・・というのは、興味はあるんだけれどもね。