こんにちは!ジロです。
15日、大田(テジョン)社会的経済イノベーションタウンで開催された
Locale コンファレンス
「私が生きる路地」 に参加してきました。
私たちは電車に乗り、
西大田(ソデジョン)駅で降りて
社会的経済イノベーションタウンへ向かいました。
時間があまりなく、
お昼を抜こうかとも思ったのですが、
どうしても通り過ぎられない
「これは間違いない…」という雰囲気の
ジャージャー麺のお店に出会い、
吸い寄せられるように入ってお昼を食べました。
少し前置きが長くなってしまいましたかね?
それでは、
ここからいよいよコンファレンスのお話に入っていきます。
今回のコンファレンスでは、
私たちが日々暮らしている身近な路地を、
どのような視点で見つめ、試し、
少しずつ変えていけるのかについて
じっくりと議論が交わされました。
単なる事例紹介やトレンドの共有ではなく、
町の中でコミュニティをどう育て、
どうすれば持続可能にしていけるのかを
参加者みんなで考える時間に近く、
とてもありがたく、印象に残るひとときでした。
最初のセッションでは、
デザイナーのハン・スンフンさんが、
フランス・パリを中心に広がっている
「15分都市」という考え方を紹介してくださいました。
徒歩で移動できる15分圏内に、
暮らしに必要な都市の機能や人との関係が
どれだけ身近に存在しているか――
そんな視点から都市を捉えるお話でした。
「15分」という数字そのものが重要なのではなく、
私たち一人ひとりの日常や
生活のリズムを基準に、
都市をあらためて読み直すという
アプローチがとても新鮮に感じられました。
15分都市の取り組みで特に印象的だったのは、
仮設置 → テスト → 修正 を繰り返しながら
実験が進められていく点です。
いつでも変えられる前提で、
まずは小さくつくり、
住民の声を受け取りながら少しずつ直していく。
そんなプロセスで都市を変えていく姿がありました。
あらかじめ決められた都市の中で暮らすのではなく、
住民自身が関わりながら
都市を一緒につくっていく――
その考え方が、とても温かく心に残りました。
続いて、
科学技術政策研究院のソン・ジウン主任研究員から、
「ポスト・リビングラボ」 という考え方が紹介されました。
これまでのリビングラボや実験は、
成功と失敗を素早く繰り返すことに
重点が置かれてきましたが、
これからは、
実験そのものが生み出す力を、
町に“蓄えていく”方向へ転換する必要がある
という問題提起でした。
すでに多くの実験が行われてきた今、
それらを「どこに」「どのように」積み上げ、
持続可能な形にしていくのか。
そこが、これからの重要なテーマだと語られていました。
その文脈の中で示されたのが、
「町」という存在です。
生活圏の中で繰り返し出会うことができ、
人間関係や空間、資源が重なり合いながら蓄積され、
必要なときに取り出して使える――
町は、最も現実的な“蓄積の単位”だと説明されました。
具体的な方法として提案されたのが
「路地キャンパス」 という構想です。
低層住宅地と多くの大学が共存する
大田という都市の特性を生かし、
大学と低層住宅地をつなぐことで、
実験の成果を町に残していこう、という考え方でした。
何より印象的だったのは、
リビングラボという概念そのものが、
教授や研究者といった専門家主導のイノベーションから、
市民を主体とする取り組みへと
重心を移していく発想 であるという点です。
三つ目のセッションでは、
韓国社会住宅協会のイ・ハンソル理事長が、
放置されがちな低層住宅地を
社会住宅を通じて再生していく方法 を紹介してくださいました。
「暗い路地は危険だ」という認識は、
単なる老朽化の問題ではなく、
人が滞在できる空間や機能が失われてしまった結果
である、という指摘が特に印象に残りました。
商店のない低層住宅地、
公共空間の存在しない路地、
不動産価格の上昇を前提とした
開発モデルの限界――
こうした要素が重なり合うことで、
現在の課題が生まれているというお話でした。
その代替案として示されたのが、
「社会住宅」 というアプローチです。
社会住宅は、
単なる住居の供給にとどまらず、
住まいとコミュニティ、
さらには日常的なサービスまでを含めて
設計していくものだと説明されました。
そして何より強調されていたのは、
この取り組みは
空間をつくるだけでは成り立たず、
コミュニティの運営主体や金融機関などとの
連携が不可欠である という点でした。
今回のコンファレンスを通して
浮かび上がってきたキーワードは、
実験、蓄積、つながり、そして町 でした。
ときに路地は、
小さく、ゆっくりとした存在に感じられるかもしれません。
けれど、その中で育まれてきた
人との関係や経験は、
私たちの心に静かに、そして長く残っていきます。
そうして積み重ねられた
時間と力が集まることで、
都市の政策や、
働き方そのものが変わっていく――
このコンファレンスは、
そんな可能性を示してくれたように感じました。
もしかすると、
私たちが暮らしている路地は、
ただの背景ではなく、
自由に実験を始めることのできる
舞台なのかもしれません。
コンファレンスの後は、
大田の街を少し歩いて巡りました。
古本屋に立ち寄り、
店主の方から
この町の話を聞いて——
漢方薬通りを巡り、
その後は中央市場も歩きながら、
みかんを一袋ずつ買いました。
ツヤンが訪れたことでも知られる
市場の軽食屋さんで夕食を食べました。
トッポッキの味が、
なかなか個性的でしたね^^
そして、
聖心堂(ソンシムダン)のパンで
大田の旅を締めくくりました。
Locale コンファレンスと
大田の街歩き、いかがでしたか?
私たちジロにとっては、
路地を形づくるコミュニティの大切さをあらためて実感し、
そしてもうひとつ、
聖心堂(ソンシムダン)のパンは
やっぱり本当においしい、
と再確認する時間でもありました。









