え~と、
本来はブログなどあまり書くタイプではないモジャさんは、
来年も米軍移転演習も休みのはずだし、
2年ぐらい、このブログの更新もサボれるかな~なんて思ってた矢先に
まさに晴天の霹靂。

今夏、それも8月の観光、農業、どちらも真っ盛りのど真ん中で
日米共同訓練を日出生台でやると。

さらに、大分県上空を含む日本全国の空で
V22垂直離着陸機オスプレイの低空飛行訓練を実施すると相次いで発表された。

オスプレイとは、試作段階から墜落事故が相次ぎ、
その後も事故だらけの「欠陥機」「未亡人製造機」などとよばれる米軍の最新ヘリだ。

この夏は、のほほんと過ごせるもんと思っていたら、
どうもそれも許してくれないらしい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということで、まずは大分県に対して、
私たち住民の意思表示と情報を共有するために
台風が近づく8月1日に行ってきました。


対応してくださったのは

大分県生活環境部・防災危機管理課の課長の後藤さん。
同課 危機管理班の安藤さん、佐藤さんの3人。

まずは申し入れ書を読み上げて、後藤さんに手渡しました。

申し入れの内容は以下。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



大分県知事 広瀬勝貞  様








8月下旬に予定されている日出生台での日米共同訓練の中止、


オスプレイの県内上空を含む国内全域での飛行訓練計画の撤回、


情報公開の徹底を、大分県として、国に求めて下さい。






 日出生台演習場では、今年2月にも、1999年の開始以来9回目となる米海兵隊による
実弾砲撃訓練が強行実施されました。今年の訓練は、昼間、夜間、ともに過去最多の砲撃
数を記録する、これまでで最も激しい演習でした。演習初日の夜には、完全武装した米兵
と米軍車両が県道に出てくるという、これまで一度もなかった前代未聞の事件が起き、傍
若無人で、なし崩し的な拡大を続ける米軍訓練に対して、地元住民から大きな不安の声と、
規制を求める声が上がったのは、まだ記憶に新しいところです。


 そのような住民にとっては許し難い演習の実施から、まだ半年も経たない中で発表され
た、今夏の日出生台での日米共同訓練、さらに、大分県内上空を含む、日本国内全域での、
V22垂直離着陸機オスプレイの飛行訓練計画の発表に、私たちは自分の目と耳を疑わざる
をえませんでした。


 日米共同訓練が予定されている8月というのは、演習場の中に牛を飼っている地元、日
出生台の住民にとって最も忙しい農繁期であり、観光の町、湯布院や玖珠、九重において
も、1年で最も多くの観光客が安らぎを求めて訪れる時期です。そのシーズンの真っ最中
に、日米共同訓練を行われるのはこれまで一度もなかったことです。まさに、住民配慮よ
りも、軍事訓練を優先する姿勢がむき出しになってきているといわざるをえません。


 さらに、墜落の危険性が指摘されているオスプレイの低空飛行訓練を、大分県上空を含
む、九州全域、日本全国の空で実施するなど、絶対に許されません。


 演習場内での拡大は、いずれ必ず演習場外へと拡大する。私たちはそのような懸念から、
どんな拡大の芽も見逃さず、拡大を許さないための抗議と監視の行動を続けてきました。
現在の状況は、まさに、私たちが懸念していた通りの状況になりつつあるといわざるをえ
ません。


 米海兵隊の移転訓練、日米共同訓練、オスプレイの低空飛行訓練問題、これらを、私た
ちは、別々のものとして考えがちですが、米軍にとって、それらはすべて一体の米軍の作
戦戦略の中で位置づけられているものと考えられます。私たちもそのように把握しなけれ
ば、この問題の本質を見失うものと考えています。


 大分県民の安心・安全な暮らしを脅かす、このような暴挙を絶対に許さない、毅然とし
た姿勢で国に対して、日米共同訓練の中止、オスプレイの低空飛行訓練計画の撤回、これ
らに関する情報公開の徹底を、大分県として強く求めていただけますよう、ここに申し入
れます。


 


                                 2012年8月1日


                           ローカルネット大分・日出生台



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





申し入れを受けての県としての回答。

【共同訓練について】

防衛政策、国の専管事項、日米安保条約の枠組みの中で国の責任において
実施されるもの。
しかし、では、県は、なにもできないのかというとそういうことはない。

地元自治体とともに、住民の不安の解消、安全対策について国に対して強く要望していく。
放牧採草について、影響がある。

西部方面総監に対して、訓練期間中も採草ができるよう要請していく。
訓練内容などの情報公開についても国に対して求めていく。




【オスプレイについて】

事故は多く、原因もわかっていないとの認識。

各地の自治体からも反対の声が上がっていることは承知している。

日本政府がまず関係自治体やコクミンの不安や懸念を表明し、
事故原因の徹底究明と安全対策を日本政府の責任で調査、検証すべき。

コクミンに納得のいく説明をしてもらいたい。

【情報公開】

私たちにもわからないことが多い。

今月下旬に予定されている日米共同訓練についても、
米兵がいつ大分県に入るのか、いつ離れるのか、
いまだに大分県に情報は来ていない。


明日、西部方面総監に出かけて要請する。
今回は、5市町といっしょになって要請する。

外出日程は事前に公表してもらうよう、要請活動をするつもり。
大分県の管理する港湾を使用させてほしいとの連絡もない。
おそらく、今回は陸路ではないか。

しかし、詳細はわからない。
今のところなにも来ていない。

(もじゃさんの感想:
 なんと、いまだに大分県には、米軍がいつ、どうやって、入って、出て行くのか、
 なんの連絡もはいってないのだという。情報公開はどんどん後退する一方だ)



質問:
水陸両用車などの大きなものをいったいどう運ぶのか。

情報公開があまりになさすぎる。

通常車両についても防衛から出された資料に記述がない。

一部先発隊は空路で来るかもしれないが、
本隊についてもどうやって大分に来るのか、わからない。

県の体制は前回よりも体制強化。職員を派遣する。
県の内部でも体制を組む。

日米共同訓練は自衛隊の責任でやるものであり、
移転訓練とはちがうと考えている。

開始の19日と終了の30日は訓練はない。

外出についても詳細はわからない。
ホームビジットはしたいと言っている。
そこに宿泊するのではないか。


訓練期間の中の土日、25、26日に外出。
これは湯布院映画祭のピークと重なるので

県はその状況について理解してもらうように伝える。


要望;
矢臼別の前回の移転演習では40人が釧路市の8つのホテルに宿泊した。
夜中の2時ぐらいまでお酒を飲んで外出した。
外出を自粛してほしい。



米軍は「史跡巡り」などの視察研修をしたいと言っている。
米軍の個別自由外出については「ない」との事前説明を受けている。



要望】
米兵の外出などは「公務」扱いなのか、どうか、確認してしい。
トラブルが起きたときの法的問題に関わるので…。 


訓練期間中の海兵隊員の外出は控えてほしいとの要望を
県として国に出してほしい。


質問;
2月の米軍移転訓練で問題になった県道走行問題。
明日の要望には項目として入っているか?


「規律保持、治安安全確保のための十分な措置を講じるように要請すること」
という要請を行う予定。

この言葉には「県道に出ないで」ということもニュアンスとして含まれていると
いうことを伝える。


(もじゃさん感想:
 「ニュアンス」ではなくて、明文化して「演習場外には出ないこと」を
 要求しないとアメリカの人たちには通じない!)



夜間訓練はやると思われるが、夜間の実弾射撃訓練はしないと言っている。
しかし、空砲射撃訓練はありうるかも…。


質問:ヘリの空中からの射撃はあるのか?

説明を受けてない。
夜間に飛行機、ヘリが飛ぶことがありうる。

夜間訓練について、住民の安息時間20時以降、
騒音や振動が伝わりやすい訓練は自粛してほしいとの要望を出す予定。



質問;なにか起きたときのクレーム、情報連絡はどこに持っていけばいいのか?


西部方面総監部も現地事務所を作る。県としては24時間の専用回線を立てる。

「訓練内容を(マスコミだけではなくて)地元の住民に情報開示をして、
 訓練の公開してほしい」との要望も出す予定。



要望:
2月の移転訓練の際に、米軍が県道を走行した問題で、連絡体制の問題が浮上した。
今回ももしなにか異常を住民が発見したら、ここに連絡したらいいという
連絡先を明示してほしい。

日米共同訓練は自衛隊と一緒にやるから、2月の米軍移転訓練とは違うという話を
されたが、米軍移転訓練も自衛隊は大規模に広報支援部隊として実質は
共同訓練状態となっている。


移転訓練が回を重ねていろんなこれまでにない問題が起きてきたことを考えると
日米共同訓練においても、協定などのある種のルール作りが必要な時期にきているのではないか。
ぜひ検討してもらいたい。





<オスプレイ問題>

全国知事会としても「現状では受け入れられない」と出している。 
大分県も同じ見解。 

質問:

今回、報道されたいわゆる「イエロールート」と呼ばれる米軍機の低空飛行コースについて、
初めて今回、米軍が公式に認めたとされているが、県はこれまでの実態を把握しているのか?



これまではクレームを集めてはいるが、実態の把握まではできていない。



要望:
オスプレイ問題だけでなく、これまでの米軍機の低空飛行問題でも
イエロールート直下の県内各地では、時期によって連日のように米軍機の低空飛行が実施され、
住民は爆音に悩まされている。

今後のことを考えても、県として、米軍機の低空飛行実態を把握する体制をつくってほしい。

実態を把握するために、
大分県として、県民からの低空飛行訓練情報を募集するホットライン回線、
あるいはホームページの掲示板、メールの受付先のようなものを作れないか。


「安全が確認されるまでは認められない」と言っても、
オスプレイを導入したいアメリカ側はこれから、いろんな
「安全です」キャンペーンを張ってくるだろう。

それをもって「安全」と言われても県民の安全は守れない。
危険なオスプレイの導入は絶対に認めないという立場で踏ん張ってほしい。



米軍が「安全」と言ったから安全ということではなくて、 
コクミンが安全と納得できるような検証がなされ、 
説明をしつくして初めて安全といえる。 
それまでは認めることはありえない。

(もじゃさん感想:
 これは大分県としてはこれまでよりもかなり踏み込んだ意見。
 しかし、県民の生命、財産を守る義務を負う県としては
 ある意味、当然の姿勢とも言える。
 それでも、これまではこのぐらいのことも言ってもらえなかったので、
 なんだか少し頼もしく感じました)
 


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

申請後の感想

1時間の約束を15分ほどの時間オーバーとなりましたが、
意義ある意見交換ができたのではないかと思いました。

大分県としても、国を前にした県の立場の中で、
県民の安心・安全のために精一杯努力している姿勢が伝わってきました。

それにしても、もう、今月の19日から開始だというのに、
まったく大分県に情報が来ていないという実態には驚きました。

軍事というのは、機密事項が多く、軍事社会が広がることは、
基本的に、民主的な情報公開を基本とする社会にはなじまないものだという気がします。

情報は出さないが、やりたいようにやるんだという前例を作らせないことが必要だと思います。

8月は、実際、みんなそれぞれ自分の仕事が忙しい季節です。
でも、今回の、日米共同訓練やオスプレイの問題が次々とでてきたことを考えると、
指をくわえて見ているわけにもいきません。

今回も、私たちは、
日出生台の現地に、
私たちの抗議の意思表示としての監視小屋を設置します!