シャッターが下りた店が並ぶ通りを見ると、「何もない場所」と言われることがあります。

 

でも、よく見ると、閉じたあとにもその町の時間が残っています。

 

古い看板。

店名の跡。

色のあせたテント。

建物の奥に続く細い通路。

 

今は営業していなくても、そこに人が集まっていた時期があったことは分かります。

 

シャッター街を歩く面白さは、昔を美化することではありません。

 

今残っているものから、どんな店があり、どんな通りだったのかを想像できることです。

 

もちろん、建物は今も誰かの所有物です。

 

外から見える範囲を歩き、生活の邪魔にならないことが前提です。

 

観光名所のように説明板がなくても、町にはたくさんの痕跡があります。

 

何もないように見える通りほど、立ち止まって見ると少し違って見えることがあります。

 

古い建物を見ただけで営業していた年代や事情を決めつけることはできません。分からないものは分からないまま眺める。その距離感も町歩きでは大切です。