薬院をふらついていた時のこと。
僕らは、ある小さなレストランを発見しました
その時分、ちょうど空腹だったので、
少し迷ったけど、この店に入ることに。
空腹とは、大人を冒険者へと駆り立てますな。
外観から十分に推察されるとおりの、
そう広くない店内はここが誕生して
長い月日が経過していることを、
十二分に物語ってくれます。
お料理の方も同様にとてもクラシカルで、
といっても古めかしい訳ではなく、
フレンチとはこういうものだったよね、
とあらためてその良さを教えくれるもの。
それは今あるフレンチへのアンチテーゼでもあり、
また、ここのシェフが敬愛する、
20世紀最高の料理人のひとりであり、
ヌーヴェル・キュイジーヌの創始者、生みの親と呼ばれる、
フェルナン・ポワンへのオマージュと言えるのかもしれませんね
加えて、ここの楽しみはシェフとの語らい、
という客人も少なくないでしょう。
料理、ワインに限らず、政治、経済、科学、etc・・・
難解な話題を物ともせず、歯に衣着せぬ語り口は、
軟弱なる時代への憤りもあるのでしょうけど、
次はもっと勉強して来ようと客に思わせるに十分なものです。
好き嫌いがはっきりするお店かもしれませんが、
非常に稀な、とてもいいお店だと思います
ア・ラ・メゾン
福岡県福岡市中央区渡辺通り2-3-8 カステリアマンション1F
TEL:092-733-3216