苦手だから・・手を付けないでおこう!と思っていたのですが
なぜか、急に書いてみたくなりました。
え?何を・・・
それは・・パラレル・・・
そんなわけで・・・何話になるかわかりませんが、スタートですわぁ!
氷の美貌 ~序章~
高層ビルの最上階にその部屋はあった。
東京湾の景色が見渡せる真新しいビルの一室。
朝は太陽が海面に反射してキラキラと眩い光がこの部屋まで届く。
夜になれば、星屑を見下ろすような夜景が広がる。
そんな贅沢な景色を眺めながら深くソファーに腰を据えて、男は大きなため息をついた。
・・・・心が癒されない・・
手に入らないものもなく、日増しに増える孤独に耐えかねて毎日のように女性を部屋に連れ込んでいた。
だが、さらに一つ上の階にある自室にまで足を踏み入れた者はいない。
その部屋に女性を入れないのは、彼の中でまだ心を許せる女性が見つかっていないことを意味していた。
男はスーツに着替えると、20Fにある社長室にむかった。
27歳という異例の若さで社長に就任し、慌ただしい毎日を過ごすとあっという間に1年が過ぎた。
金も仕事も名誉もすべて手に入れたというのに・・・・
なぜか日増しに強くなる孤独に耐えられず、心が荒んでいった。
・・誰か・・この孤独を埋めてくれ!!
声にならない叫び・・・・
今日もまたその孤独を癒すために、部屋に女性を招いていた。