どうしようかなぁ、海がきこえる、パート2の方からもう読み出しちゃおうかな・・・なんてうじうじしていたら、世田谷図書館からメッセージ・アリ。
来たっ。
その時、時刻は19時47分。
確か図書カウンターが開いているのは21時だったはず。
いや、コロナ禍で時間が変更になってるかもしれない?
若いころなら初期衝動で家を飛び出すところだが、一応いい大人なのでネットで検索。
あぶな・・・
20時までに変更になってた。
明日の朝になれば借りに行けるが、僕は今夜、猛烈に本を読みたい。
活字、正確には適度にひらがなと漢字が組み合わさった活字の文章を浴びるように、この目に流し込みたい。
そして、今、手元にはそれに応えてくれるであろう本がある。
明日は明日の風が吹くなら、今日は今日の本があってもいいだろう。
インスタントコーヒーを飲んで今夜は読了するまで寝ないぞという決意表明をし、久しぶりにベッドに本を持ち込んだ。
一気読み。
いい作品。
素晴らしい活字の海でした。
アラフォー以上の男性が読んだら、恐らくそのほとんどは懐かしい『感じ』がするだろう。
特に地方出身で大学は東京をはじめとした『都会』で過ごした男性には。
人によっては自身の淡い青春時代の場面を重ね合わせたうえで懐かしく感じるかもしれないし、そういう体験がなかったとしても、懐かしく思えるとは違う、懐かしいという感覚に触れたような気持ちになれるというのが自分の中では一番近い表現か。
最近の流行り風にいうなら、それは『ぽかぽかする』ってことだろう。
この作品、女性が読んだらどういう感想を持つだろうか?
読了した瞬間、続きのパート3があったら読みたいと思った。
作者の氷室さんは既に鬼籍にはいられているので、もうパート3を目にすることはないだろうけど、もし氷室さんがまだ存命だったなら・・・と考えていたら、パート3よりも読んでみたい作品があることに気付いた。
それはさっき書いた『女性が読んだらどういう感想を持つだろうか?』というのをきっかけに。
”海がきこえる”は主人公の社崎拓の目線で書かれている作品。(パート1はまだ読んでいないけれど、多分そうだろう。)
もし、本作がヒロインである武藤里伽子の目線で書かれたものがあったら・・・
僕を含めた世の男性は、同じくぽかぽかした読後の感想を持つのだろうか?