栞。
本に挟む『しおり』です。
今日はこの栞について、すーごいどうでもいいことをズラズラと書くので『栞のことなんてどうでもいいんだよ!』って人は今回は読まない方が、イライラせずに平穏に今日という一日を過ごせると思います。
世の中に自己満なアイテムってのはたくさんあるけど、この栞ってのはその中でも究極に近い存在の自己満アイテムだと思うんですよ。
正直、自分が使ってる栞を他人に見せる機会なんか滅多にないじゃないですか。
下着の方が『勝負下着』っていうくらいだから、まだ他人(主に異性)に見せる機会があると思いますよ。
もし、『私は勝負栞ってのを持ってるんですけど・・・』って人がいたら、ほんとごめんなさいだけど。
電車の中で隣り合って座る知らないモノ同士の二人がさ、お互い本を開いてお互いの『勝負栞』をチラチラ見せ合うような、もしかしたらそのようなカルチャーがあるのかもしれないけど。
なにせ世間は広いから。
それに栞ってのは、儚い。
今でも紙の本を好んで読む人はもちろんいるんだけど、正直その絶対数は年々確実に減ってはいると思われます。
キンドルとか使ってる人に言わせると、電子書籍には電子書籍の良さがあるっぽいよね。
そんな年々減ってる紙の本の為に使用する栞というのは、絶滅危惧種のとある動物の皮膚にだけ住む小さな昆虫みたいな存在じゃないですか。
世の中で出版される本の合計数と製造される栞の合計数を比べたら、栞の数>本の数にはならないと思うんです、多分。
なので栞ってのは紙の本にその存在を依存しているところが、儚いというかなんというか。
そもそも、僕の記憶が正しければ僕は人生で栞を買ったことがないと思うんだな。
僕にとっての最初の栞は、確か小学生の時の・・・ちょっとどの先生だったか忘れたけど女性の担任の先生が結婚されて、新婚旅行でディズニーランドに行ってさ、そのお土産でクラスの生徒全員に配ってくれたミッキーのステンレスの栞、あれがMy First栞だったと覚えています。
使ってて無くすのが怖くてさ、全然使わなかった、使えなかったのを覚えています。
佐賀のクソ田舎に住んでてさ、それこそ九州から出たことさえない子供にとって、『ディズニー』の栞なんてそれはもう『宝物』みたいなモノでしたよ。
キラキラ光る緑ベースの背景にミッキーのイラストが入ってて、赤い紐がついてる栞。
多分実家の机の引き出しに入れてると思うから、今度帰ったときに答え合わせしよう。
アマゾンで調べてみたんです、『栞』って。
そしたらさ、もちろん多くの栞が売ってあるんだけど、その商品のレビューを読んでいると面白いんです。
そもそもがお金を出して栞を買う熱意のある人たちなので、基本的には皆さん本を読むのが好きな人たちだと思います。
なので一般的なアイテムのレビューと比較して、皆さん文章が上手いし、重箱の隅をつつくようなそのこだわりが半端ない。
自分のことを『しおりマニア』っていう人もいたりして、いろいろと興味深い。
因みに『しおりマニア』さんのレビューは『(買った栞が)美しすぎて使えません・・・』
分かるなぁ、その気持ち。(笑)
まさに当時の僕にとってのディズニーの栞みたいなもんだろう。
なんでしょう。
それぞれの栞への皆さんのアツいレビューを見てるとだね、こう、滅びゆく文明の最後の防人(さきもり)のように思えてカッコいいんですよ。
で。
僕がどんな栞を使っているかを書いて、このくだらない投稿を終わろうと思います。
僕は栞を『買った』ことはないんだけど、栞自体は結構な数持ってるんです。
というのも、御朱印ですよ。
僕が御朱印をもらいだした10年前の御朱印の料金は、『ほぼ』300円っていうところが多かった。
ただ、年々料金が上がってきているように感じられて、しかもその料金のあがり方もJTさんが煙草の値段を十円単位であげていくのとは違い、基本的に300円→500円の200円UPです。
350円とか400円はないんですよ、不思議なことに。
御朱印ってのは、何故か300円 or 500円の世界なんです。
たださ、神社によっては『流石に500円はボリすぎかなぁ?』って思う社もあるらしく、『おまけ』がついてくるところが多々あります。
その『おまけ』が栞ってパターンがびっくりするくらいめちゃくちゃ多いんです。
こういうのね。
神社業界と栞業界には何かしらの癒着があるのか?って疑いたくなるくらい、何故か栞。
もう栞はいいから・・・っていうくらいのしおり地獄。
因みにおまけの次点は、その神社、または神社ご当地のポストカードだね。
まだポストカードの方が嬉しいかなぁ、個人的には。
でで。
僕が結局使ってたのが、この定番の本を買ったときについてる紙の栞。
これだと無くしてもそんな精神的ショックもないじゃないですか。
こういう本についてる紐のタイプ、これはねぇ、個人的にはあまり好きじゃないんですよ。
挟みフェチのケがあるのかもしれないけど、やっぱ何かしらを『挟み』たいんだよね。
なんで長らくこのド定番の紙の栞をつかっていたんだけど、とある時に出会ったんです。
ブックオフで買ったこの司馬遼太郎さんの『最後の将軍-徳川慶喜-』
この作品は司馬さんの作品の中では珍しく、正直に書くと全く面白くなかった唯一と言っていいくらいの作品でした。
それを書きだしたらまた長くなるので、ここでは書かないけれども・・・これは僕が思う明確な理由があるんですよ。
この本を手にして気付いたのが、僕の前の読者さん、要するにブックオフに売った人だよね。
その人がさ、こういう台紙というか少し厚めの紙を栞代わりに使われていて、この厚紙を挟んだまま売ったみたいなんだよね。
これがびっくりするくらい、すごく使い勝手がいいんです。
普通の定番の栞よりちょっと幅があるので抜き差ししやすく、文庫サイズには長さもちょうどよく、そしてなんとも言えない挟み甲斐がある。
この厚紙からヒントをもらって、僕はその後の読書には名刺を使っています。
名刺、割と真面目にオススメです。
読書してるときに、知らない人から『あんた、誰?』って聞かれたら、名刺渡して自己紹介もできるし。
そういう機会は残念ながら未だかつてないけれど。
このスプライトの缶ジュースみたいな絶妙な配色の厚紙。
これってなんなんだろう?って今回初めて調べてみたんです。
『FLOMAX TAMSULOSIN』
って。
会社名か何かのブランド名なのか?
そしたらですよ。
タムスロシンっていう、排尿障害の治療目的に使われる医薬品でした・・・
いろいろ?マークが浮かんでくるけど、ってことは・・・
僕の前の読者さんは、この薬のパッケージをカッターで切って、わざわざ栞の代わりに使ってたってことなのか?
いや、違うな。
これ、よく見たら、紙を半分に折り曲げて、糊でくっつけてあるな・・・
確かに下辺の部には折り曲げたときのズレが見えるんで、これ、やっぱ自作なんですよ。
もはや謎でしかない。
たださ、一つ言えるのは、僕はいつかこの自作の栞を作った人と出会い、話をする機会があるのなら、栞のサイズについて
『やっぱ、このサイズですよねぇ!!!』
って、お互いめっちゃ共感できると思われます。