兵庫県赤穂市にある播州赤穂駅。


 

もちろん初めて下り立つ駅です。

 

『赤穂』といえば、そう赤穂浪士、すなわち忠臣蔵ですね。




最近年末年始にテレビの前で過ごすってこともないので分からないけど、少なくとも子供の頃にはもう毎年毎年、年末と言えばこのテレビで忠臣蔵だったのを覚えています。

 

子供ながらに『もう討ち入りはいいから。』って思ってました。

 

今日は備中松山城、鬼ノ城、そしてここ赤穂城までワンチャン一気に落とそうと思っていたけど、寝坊したんでノーチャンでした・・・無念です。

 

今夜の宿は駅から1kmの場所、赤穂城のすぐ近くにあるホテル・ニュー浦島。

 

駅から歩いて向かってるときから、もうすぐに目につきましたよ。


 

完全にゾーンに入ってます、ホテル・ニュー浦島。


もはや鬼ヶ島の風格。

 

ライティングセンスが絶妙、そして抜群です。

 

しかも、外観はどう見ても『ニュー』に見えないところが素晴らしい。

 

これはもしかしたら僕らは『ニュー(New)』と見ると自動的に『新しい』と脳内変換してしまいますが、もしかしたらニュー浦島は僕らが世間が知らないオリジナルの『ニュー』を模索しているのかもしれない。

 

エントランスもまたここは竜宮城か?と一瞬思えるような佇まい。


 

そしてチェックインの早さは、過去のホテルで断トツ。

 

通常のホテルはチェックイン時に名前や住所を再度用紙に記入しますが、ニュー浦島はそういう癪らしいことはしません。

 

『はい、エザキさんね。はい、これカギ。』

 

2秒でチェックイン。

 

世界のどんなラグジュアリーホテルよりも早いチェック・インのシステムが確立されています。

 

ギネスに『世界一チェックインの早いホテル』として、早く申請するべきだと思います。

 

また。渡されたカギがもう・・・


 

ポケットに入れれるもんなら入れてみろ!と言わんばかりに、非常に挑発的なシルエット。

 

最近の若者はこのタイプのカギが珍しいらしく、とあるブランドではこのアクリル部分がアクセサリーとして売られていたりしています。

 

 


 

 

ドアを開けると意外や意外、部屋はそこらへんのビジネスホテルより全然広くてびっくりです。


 

ただ、椅子が極端に、低い・・・

 

この椅子に座りデスクに向かうと気分はまさに孤高の天才ピアニスト、グレン・グルードそのもの。

 

コンサートだろうが音源の収録だろうがお構いなしに、演奏中つねに旋律を鼻歌で唄っていた伝説のピアニストが生涯使い続けた異様に低い椅子、まさにあの椅子へのオマージュ

 

 

そしてデスクではレインボーチャンネルのラインナップを一応確認しておきます。


 

むき出しのクロークにかかっているハンガーからは、過去にひらがなで書いたのであろう『うらしま』から何かのタイミングでカタカナで『ウラシマ』にした苦闘の歴史が伺えます。


 

奇跡的に『ウラシ』まではなんとかうまくいったものの、最後の『マ』でどうしよもなく力尽きた様子が目に浮かびます。

 

冷蔵庫はもはやビジネスホテルの領域を優に飛びでており、まるでラスベガスのホテルに泊まっているような気にさせます。


 

また、最近のほとんどのホテルでは宿泊者の安全や虫が入ってくるのを考慮して窓が開かない、または開いても一部のみのホテルがほとんどですが、ニュー浦島は、どんな虫でもVery Welcome。


 

飛び降りたい人は、どうぞご自由に。という宿泊者の人権を最大限尊重した造りになっています。

 

ユニットバスはワタシが好きな座ったときに、ドアが正面に向かう仕様で好印象。


 

特筆すべきはアメニティー類。

 

近年のSDGsを意識してか、一回で使い切り型のリンス・イン・シャンプーが一袋と固形石鹸が用意されているのみの、非常にエコ・フレンドリーな環境に優しい揃えです。


 

ソープ類が固形石鹸のみというのは、もしかしたら人生で初めてかもしれません。

 

バスルームへの高さも標準的な高さで設計されているのも加点ポイント。


 

昨日のビジネスホテル新子が如何にネクスト・レベルだったかが分かります。



バスタブも広くはないですが、助けた亀も一晩くらいだったらここに入れておける大きさは確保されているホテル・ニュー浦島。





完璧だね。

 

昨日の岡山のビジネスホテル新子に続いて、ホテル・ニュー浦島も殿堂入りしました。

 

今回の旅はアタリのホテルが続く、良い旅です。

 

人間、起きて半畳寝て一畳。

 

屋根の下で寝れるということが、それはもう至極です。