流石に高崎を過ぎて上越線に入ると一気に緑が濃くなる。
とある駅でドアが開いた瞬間、ホームの駅名標が見えたので『あっ!』と思い車内からパチリ。
ただ問題は、ツクダさんとあんまりちゃんと話したことがない。
会社のあんま話したいことない異性の同僚、しかもおっさんから、自分の名前の駅名標を送られてきてもキモいよな・・・
キモいっつうか、恐怖に近い感情かもしれない。
ヤメとこう、送るのは。
ツクダさん駅の次は、岩本駅という駅だった。
めちゃくちゃオシャレな人でした。
藤原ヒロシさんのことを『ヒロシくん』と呼んでいて、とても大人にみえた。
諸事情でこの頃は食器からなにから家の中はエルメスで溢れていた。
僕が身につけてたアクセサリー、腕時計、ネクタイ、ほとんどのアイテムもエルメスだった。
もはやイワモトさん駅には感謝しかありません。
イワモトさん駅の次は、沼田さん駅か。
19歳の頃、僕は木村さんという女性が好きでした。
当時僕は西調布の男子寮、彼女は西葛西の女子寮に住んでいて、お互いの寮を一度づつ行き来してお付き合いしたのかしてなかったのか分からないくらい秒速でお別れした。
そんな西葛西の女子寮に僕が泊まりに行ったとき、木村さんの部屋に行く途中に建物の構造上通らせてもらったのが、沼田さんの部屋だった。
もっとシンプルにいうと、僕と沼田さんはクラスメイトだった。
そう、クラスメイト。