図書館から借りていた本も全て返却しており、久しぶりに食器棚に並べている本から一冊手に取り。

 

吉本ばななさんの『アルゼンチンババア』。


 

JUST 80ページ。

 

しかも文字が若干大きく、ページの下部は大きく空いているので普通の文庫本のそれよりも短く感じた。

 

いいなぁ、これ。

 

特に盛り上がりもないストーリーが淡々とページを食べていく。

 

映画化されたらしいけど、こんな抑揚のないストーリーをどう映画化したんだろうか?

 

小説として良い作品なのかそうでもないのかは、よく分からない。

 

ただ、優しい言葉が最初から最後まで優しく並べてあります。

 

こんな短い作品で、こんなにも『読んで良かったな』と思えた不思議な一冊。

 

吉本ばななさんの作品は全然読み込んでいないのだけど、ばななさんの作風は『家族設定』が全然普通じゃない点には深く触らず、物語がポツポツと進んでいく印象です、これまでのところ。

 

ばななさんの作品はブックオフとかで100円で結構な作品が拾えるので家の近所にそういう場所がある人や図書館が近くにある人には、ぜひオススメの一冊。

 

そうそう、謎に表示と最後の絵本のような挿絵が、奈良美智さん。