都営地下鉄を運営する都営交通のキャンペーン・ポスターが凄まじく異様だ。

すべての『今日』のために。

という一文と写真のみのポスター。




見る人を不安にさせるような暗いポスター。

月曜、朝の出勤時、気が重いなぁ…会社行きたくないなぁ…なんて思ってる時にこんな写真みたら、僕なら家に帰るだろう。

初めて見たときから、そして今でも、全く意味が分からない。

普段駅構内で見かけるポスターで、こんなに暗いポスターがこれまであっただろうか?

ある意味凄まじく印象に残ります。

これはどういう意図なんだろうか?と都営交通のHPを見ると、なるほど…

パリ在住のロシア人写真家、ゲオルギィ・ピンカソフという方が『すべての『今日』のために。』という都営交通のテーマのもと撮った写真らしい。

都営交通はこのピンカソフ氏の作風を知った上で依頼してはいるだろうけど、これらの作品が提出されたときどういうリアクションだったのだろう?と想像すると楽しい。

もしかしたら、『まぢかぁ…。でも、依頼したからには使わないといけないよなぁ…』と思ったかもしれない。

今、ピンカソフ氏のインスタを見たけど、うん、これは絶対こうなるだろ…って作風なんで都営交通も分かった上で依頼してるっぽいな。

ゲオルギィ・ピンコソフ

意識が高いとか低いとかとはまた違うベクトルの、『意識暗い系』フォトグラファーと言うべきか。

都営交通という一見堅そうな会社の取り組みとしては、だいぶ攻めてるプロジェクトで面白い。

日本人の写真家に依頼したら、なかなかこの感じは上がってこないような作品だよね。




すべての『今日』のために。