アーケードの商店街を歩いてて、ちょっと休憩をしようかとスマホで『カフェ』と調べて一番近くでヒットした『街の中の喫茶店・あっぷる』というお店。

 

お店の方へ向かって歩いていると、とあるお店の店頭の路面でお弁当を売っていて、売っているスタッフの方の声が大きくて、しかも一生懸命だったので『あぁ・・・お弁当売れてないのかなぁ・・・大変だな。』と思いながらそのまま歩き続けてたら、グーグル・マップ先生曰く、通り過ぎましたよ、と。

 

喫茶店なんかあったか?と思いながら来た道を戻ると・・・さっきの店頭でお弁当を売っているお店でした。(汗)

 

店内に入り入り口に一番近い席に座り、メニューを見ていたら店員さんがオーダーを取りにみえられました。

 

ここ最近、かなり暴飲暴食が過ぎるのでカフェ・オーレだけを頼もうとしたら、上手くコミュニケーションが取れなくて、とりあえずランチをオーダーする運びとなりました。(笑)

 

日替わりランチがあるみたいだったので、値段も内容も分からないけど、とりあえず一つ注文する。

 

お昼時だったし、確かに店内にいる他のお客さんはカフェ利用ではなく、みなさんご飯を何かしら食べられているみたいだったので、店員さんも僕がランチ利用で来たと思われていたんだろうなぁ・・・まぁまぁまぁ、お腹も確かに空いてるし、ま、いっか!くらいにしかこの時は思ってませんでした。

 

そして、運ばれてきたご飯を見て、そのボリューミーさにちょっと焦った・・・


 

しかも、普段は食べない野菜がたっぷり(笑)

 

因みに、ご飯、味噌汁、おかずの三つの容器全てに最初は蓋がついてて、運ばれてきた時にあまりにもおかずの容器が大きかったので、『これ、もしかしてめっちゃ高い日替わりランチなんじゃないだろうな・・・』と本気で心配しました。

 

蓋を開けたら、あぁ・・・中に4つのお皿が入っていたのね!と一安心。

 

そしたらさ、漬物の小皿の下にメモ紙みたいなのがあったので、取ってみたら・・・


 

読み終えて隅に小さく社会福祉法人の文字を見た瞬間、注文時のやりとり含めて全てが合点したし、店頭でお弁当を売られていた大きい声で一生懸命呼び込みをされていたスタッフの方に『お弁当、売れてなくて大変なんだろうなぁ』なんて思ってしまった自分を恥じた。

 

メッセージは毎日スタッフさんが書かれているみたいなんだけど、改めてメッセージを読んで

 

『お客様も苦しいこともあると思うけど、きっと乗り越えて令和の時代を迎えたと思います。私も乗り越えて今の生活に導かれているのだと思います。』

 

という部分を再度読んで、今プライベートで難しい問題を抱えている自分にとっては、それを諭されているように思えて、若干涙ぐんでしまいました。

 

このメッセージを見て、思ったよ。

 

そうだよな、頑張らないとだよな、って。

 

あとは、野菜も含めて絶対完食しよう、って。

 

残したら、スタッフの方に『美味しくなかったから残したのかな?』と思われたくないし。(普通の店でもそれはそうだが・・・)

 

ご飯を食べながら調べたら、オーナー(社会福祉法人の理事長)は精神病院で勤務されたあと、福祉法人を設立して、障がい者支援の為にこの喫茶店を始められたそうです。

 

確かに言われてみれば・・・ただ、僕はご飯が運ばれてくるまで全然気付きませんでした。

 

そして、完食。

 

 

普通に美味しかった。

 

食後に個別でアイスのカフェ・オーレを頼んで、緊張のお会計。

 

この時点まで日替わりランチがいくらか知らなかったからね(笑)

 

そしたら、900円ちょっとで、安っ!

 

僕は恥ずかしながらこの障がい者の雇用問題に関して、ほとんど無知です。

 

先日、ひょんなことからナノ・ユニバースのホールディング会社の障がい者雇用を担当している方と電話で話して、ホールディング会社では障がい者の方と野菜などを作っていることを知ったくらいか。

 

僕のこれまでのイメージと、あと一時期オフィスで一緒に働いた経験から、どうしても障がい者の方の雇用となると、チームワークというよりもできるだけ他人と関わりなく自己完結できるスタンド・アローン型の単純作業が多いようなイメージを持っていました。

 

なので、飲食店で接客をしているということを体験して、正直びっくりした。し、一生懸命働かれているのを見ていると、とても感慨深かかった。

 

確かに考えてみると、健常者であっても普通の人もいれば変わっている人もいて、仕事にしてもブルーカラー、ホワイトカラーとあって、その中でも向き・不向きの職種があるのだから不思議ではないのだけど、これまでの自分は障がいのある方をひとまとめに『障がい者』という括り方をしていて、須らく『障がい者』は接客業はできないと無意識に思っていたのかもしれない。

 

色々と難しい問題はあるだろうけど、こういう風なお店が増えるといいなぁ。

 

お会計を済ませてお店をでた帰りに、入り口のドアの写真を撮ろうとお弁当を売っていたスタッフの方に『お店の入り口の写真を撮っていいですか?』と尋ねると、『はい!』とおっしゃって背筋を伸ばして手を後ろに回されてポーズを取られてね。

 

この点においては僕の言い方がよくなかった。(笑)

 

聞いたときはスタッフの方が映らないドアの部分だけの意味で聞いたのだけど、そうこられたらその気持ちに応えないと逆に失礼だ。

 

アーケードの歩道にでて、スタッフさん込みの外観全てを撮らせてもらいました。


 

近くでは喫茶店の他にスイーツ屋さんもやられているみたい。

 

徳島にもし行く機会があったら、ぜひ寄ってみて欲しいお店です。

 

普通に美味しいし、普通に大盛りで、普通に安い!

 

 

 

ごちそうさまでした。

 

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