会社を出て三軒茶屋まで歩いてきたら尿意を催してきたのでキャロット・タワーに駆け込んだ。

帰りがけに本屋を偵察。

キャロット・タワーの二階、エスカレーターを上がって右手にTSUTAYAのCDやDVDのレンタルのお店、左手にTSUTAYAの書店だ。

10数年前、三軒茶屋の中里に住んでいた頃、それこそこのTSUTAYAのレンタル・ショップはまさしく僕のトランキライザーだった。

当時は全てのレンタルCDが3,4台置いてあるプレイヤーで試聴できたので、1Kの狭い家で一緒に住んでいた彼女とケンカして泣かされた時などに、僕はこのTSUTAYAにエスケープしてその悲しみのベクトルを音楽に向け、CDを聴きまくっていた。

そんなTSUTAYAの本屋さんの方へ今夜は。

エントランスは先日発表された本屋大賞の受賞作品。


興味ある人は↓で本屋大賞の受賞作品がみれます。


この本屋大賞には賛否両論あるみたいだけれども、本が売れなくなってきている・街中から本屋がなくなってきていると言われて久しい出版業界で、どうにかお客さんに手に取ってもらおうと『全国書店員が選んだいちばん売りたい本!』のコピーのもと、書店の店員さんの投票によって大賞を決めるというシステムは、違う業界にいる人間からすると非常に斬新に思える。

今ではこの本屋大賞が直木賞や芥川賞より売り上げに対する影響は大きいみたいなので、この事実が『面白くない』人も一部はいるだろうけど、大成功といえる施策だろう。

本と同じく、洋服も売れないと言われ出してきてる昨今、業界の背景が違うので全く同じフローというのは難しいだろうけど、何かこう『全国書店員が選んだいちばん売りたい本!』のようなコンセプトに近しい旗印のもと、ファッション業界でも何かやれることはないのだろうかな。

同じ小売ではあるけれど、本屋さんが他の主な小売と決定的に違うのが、再販制度と委託販売制度をベースにした小売というとこと。

この背景の違いは確かに相当大きいけれども、なんか…やれることってないんだろうかね。

話は少しそれるけど、本屋さんのオンライン版でいうとアマゾン。

僕は今では楽天に身も心も財布も捧げてはいるが、それでもアマゾンも全然今でも使います。

そんなアマゾンもオンライン書店としてのスタートだし、確かに日本でのサービスが始まったときも書籍だけの扱いだったような覚えがあります。(今となっては本だけだったなんて信じられない品揃えだけど…)

今の流れでいうと、Netflixなどのオンラインの動画作品を提供してるサイトはがオリジナルのドラマを作ったり、ファッションのオンライン・モールのゾゾタウンが自社で製品を作りだしたり。

出版業界の物流における問屋的な立ち位置の『取次』の会社がどんどん倒産していって、アマゾンもとうとう取引を介さず出版社と直接取引を始めているので、出版業界の仕組みはあと百年もせず、数十年で一気に劇的に変わると思います。

そして、そんな数十年もせずに、数年後にはアマゾンとかのオンライン書店が著名な作家と直接組んで、特にネットと親和性の高い若者に人気の作家さんと組んで、オリジナル作品を書いてもらって販売する時代がきそうじゃない?

しかも、アマゾンや楽天とか自社オリジナルの電子書籍リーダーを既に持ってるから紙の本はなしで、もはや電子書籍のみでとか。

既に有名な大御所クラスの作家さんは付き合いのある出版社などに義理もあるだろけど、巨額の契約金を提示されたら受ける作家さんも多分いるだろう?

ほんとは今日、三茶で植物を買ったことを書きたかったんだけどね。

おやすみなさい。