足利氏館を出たあと、この日は水戸に行く予定だったんだけど、駅に向かう途中に『足利学校』っていうのがあるって看板があって、ちょっと面白そうだったから立ち寄ってみました。
社会の教科書にも載ってるらしいんだけど、うーん、覚えてないなぁ・・・(笑)
ありましたっけ、足利学校って?
日本で最古の学校らしく、日本遺産にも指定されてるんだって。
入り口で420円払うと、無試験で入学できます。(笑)
入学金だと思うと安い安い。
足利学校については全くのノー・チェックだったんで、受付にあったパンフレットをもらって、まずは事前勉強。
入学前に予習しないと、もはやついていけないんでね。
当時、お坊さんが教えていたんだけど仏教色はなくして、基本は儒学を中心に教えていたんだって。
たしかに、入り口の近くには、孔子の大きい銅像があった。
では、いざ入学。
『学校』ってのが繁体字で渋いねぇ。
横書きが右から左ってのもいいね、これが現代の左から右だったら『最近書かれたのか?』ってなる。
入門したらすぐ右手に湯島聖堂楷樹。
孔子つながりをひしひしと感じます。
もそっと進むと右手に松の木があるんだけど、この松の木の由緒がとても素敵なんです。
字降松(かなふりまつ)って呼ばれてるんだけど、当時、学生が読めない文字に出合ったら、紙にその文字を書いてこの松の木の枝に結んでおくと、翌日先生である和尚さんが、その文字のふり仮名や注釈をつけてくれたんだって。
いやぁ、いい話だ。
現代だと『生協の白石さん』みたいなもんでしょうか。
因みに、さっきの湯島聖堂楷樹の『楷樹』って字。
これまで見たことなかったけど、恐らく『かいじゅ』って読みだと思ってて、意味は『記念樹』的な意味なのかなぁ・・・って思ってたんです、湯島聖堂から送られた木なんだろうな、と。
そしたらさ、あとから調べたら、これで『楷(かい)の樹(き)』っていう読み方で、木の名称でした。
お恥ずかしい・・・こういうときに、字降松に『楷樹』って書いて結んでおくといいんだね。
この楷っていう木は、中国の孔子のお墓に植えられている木らしくて、その種を持ち運んで育ったものが湯島聖堂にあるみたいで、その湯島の楷の株を分けたのがこの足利学校に植えてあるんだろうね。
因みに、この楷の木の葉っぱの綺麗な生え方から、『楷書』ってフォントの名前が来ているのだと。
もはや既に勉強になっております。
この方丈っていう茅葺屋根の建物がまた素晴らしかった。
中に入れてさ、中から見る目の前の庭園がいとをかしの世界観。
以前ベルギーから国王と王妃が来日した際、天皇皇后両陛下がこの足利学校をご案内された写真がありました。
こういう場所のチョイスは、天皇陛下自ら選ばれるのか、宮内庁の人が選ぶのか分からないけど、素晴らしいチョイスだよね。
ここにはあのフランシスコ・ザビエルも来たことがあるらしく、手紙の中で『日本国中最も大にして最も有名な坂東のアカデミー』と紹介していると知って、アガる。
まさかここでザビーの名前を見るとは思わなかったな。
方丈の裏手にも庭園があって、そちらを見ていたら、
棗(ナツメ)って木が。
ふり仮名がなかったら読めてませんでた・・・(汗)
とりあえず写真撮って、ナツメに送ってあげました。
完全に俺通信だよね、我ながら(笑)
『ナツメ、今俺、ナツメって木の前にいるよ!』って・・・。
送られたナツメにしたら、『う、うん・・・ありがとう・・・。』だよな。
いやぁ、足利学校、大満足でした。
あまりにも感化されて、帰りに論語抄を買いました、100円!!!
最初のページはこれ。
有名なやつだね。
足利学校を後して、駅に向かう道すがら水戸までの電車を調べたら、一番早くても17時すぎ着・・・。
がーん。
水戸城行こうと思ってたのに・・・。
足利学校に留年しすぎました。














