先週に続いて今日もまた霞ヶ関の経済産業省へ。
入り口で入館証をもらい、目的のフロアーまで行き、受付の女性に社名を告げて整理番号をもらい待合室で自分の番まで待ちます。
待合室といっても長椅子が二つあるくらいで本当に狭いスペースなんだけど、そこに年度末の駆け込みで同業他社の方がわんさかいるというちょっと異様な光景です。
世の中には若干公務員の人たちに対してアゲインスト気味の方がいるけれども、僕はどちらかというとミスなく書類を作ったりする仕事が苦手なので公務員さんがやられているような仕事には敬意を払っています。
ただ、この狭いスペースでのやりとりに関しては謎としか言いようがない。
受付でみなさん小声で社名を告げて整理番号をもらい着席するのだけど、受付の女性はそんなの御構い無しに3m x 3mほどのスペースで大声で社名で呼ぶのだ。
『あ、ナノ・ユニバースさん、そっちじゃなくてこっちに座って!』
『一つ席が空いたのでナノ・ユニバースさんはこっちに移ってください!』
なんの為の整理番号なんだよ・・・頼むから番号で呼んでくれ!(笑)
いろんな会社の人が会社名で呼ばれるたびに、『あぁ、この人、(こう見えて)あの会社なんだぁ・・・』と、呼ばれた人は周りからのアテンションを集めてしまう。
絶対、みなさん思ってるはずだ、『頼むから社名で呼ぶのは勘弁してくれ!』と。
言うてもそのスペースにいる人たちはバイヤーやディレクター、プレスといった華々しい表舞台のスタッフさんではなく、みなさん、もちろん僕も含めて須らく事務を中心にやられているであろうバックオフィスの方たちなので、各人が所属している会社の持つブランド・イメージとは若干ファーなファッション・センスの人たちの集まりです。
なんなら新聞配達の帰りのような出で立ちの人もいる・・・
その人は、女性なら誰もが知ってる某有名ラグジュアリー・ブランドの人だった・・・
しょうがない。
ファッションの会社で働いてるからといって内勤含め全員がファション・センスに優れていないことは、悲しいかな自分が証明してしまっている。
ただ、こんだけ大声でみんなの前で社名をガンガン呼ばれるなら、もうちょっと気の利いた服装できたのに・・・と、みんな思っただろう。
少なくとも、僕は激しく思った・・・
一般の方にはあまり認知されていないかもしれいけれど、実は今、東京はファッション・ウイーク真っ盛りだ。
ファッション・ウィークというより、東京コレクションといった方がまだ馴染みがあるかもしれない。
そんな東京コレクションからはかけ離れた霞ヶ関の経済産業省のとある一室で、各ファッション会社の事務方スタッフによる社名を背負った東京コレクションが行われていることを、まだ誰も知らない。