パリ初日、最初の仕事は郊外のパンタンというエリアへ。

 

パリ市内とCDG空港の中間くらいの場所で、これまで僕も行ったことがないエリアです。

 

市内でUberを呼んで乗車すると、運転手さんが

 

『本当に住所、これで合ってる?この住所、パリ市内じゃないんだけど・・・』

 

って。

 

住所は合ってるんで、とりあえずレッツ・ゴーしてもらったけど、まぁ、遠かったよね・・・

 

30分くらいで着くと思ってたけど、道が混んでたのもあってか結局1時間弱かかりました。

 

で、着いたのがバカでかい物流倉庫エリア・・・

 

しかも、このエリアの周りの小さい小道が世紀末みたいに汚い汚い・・・

 

ゴミがそこらじゅうの道端に捨てられていて、語弊を恐れずに書くと正直『中国みたいだな・・・』ってのがファースト・インプレッションだったんだけど、運転手さん曰く『ここらへんは中国人が多く住んでるエリアだよ』と聞いて、妙に納得。

 

確かに看板や広告に漢字が多い。

 

なんだろう、食べ終えたお菓子の袋が捨ててある、みたいなレベルじゃなくて生活ゴミ、粗大ゴミから商業用のゴミまで手当たり次第道端に捨ててある感じは日本人には見慣れない光景でちょっとした『アート』の領域に入っていて、個人的に見る分には好きだけどね、うん。

 

そんなエリアにある巨大な物流倉庫のとある部屋が今回のデスティネーション。


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因みに、今回の出張はバイヤーのシノと二人だけでの出張です。

 

最初『二人きりでの出張』って書いたけど、なんか、なんか・・・なんかそれは違うような気がしたから、とりあえず二人だけでの出張って書いときます。

 

兎に角、まぁ、珍しい組み合わせでの出張だね。

 

で、仕事なんだけど、ここでは久しぶりに鬼の発注に立ち会いました。

 

商品をピックして数入れをしてる最中に先方がこそこそ話で『なんなの、この人たち?本気でこんな数を発注するの?桁、一つ間違ってない?』というあのざわざわ感。

 

恐らく10年-20年とか、それよりもっと前の時代の買い付けって、基本は現地に行ってその場でオーダーする数をその場で伝えて・・・ってスタイルだったと思うんだけど、現代だとバイヤー・MD・ディトリビューターと分業制も進んで、なにより社内の数字面でのシステム化がどの会社も進んでいるので、バイヤーは海外で商品をピックはするけど、数量は日本に帰国後に(各部署や上長と話し合って)決めてお伝えしますね!のスタイルを採用してる会社さんがほとんどだと思います。

 

当社ではよくも悪くも海外のバイイングは基本的に『その場で数を入れる』という昔から続くスタイルで、僕の個人的な感想でいうと、該当のブランドさんやメーカーさんとバイヤーとの関係が深まるのは確実に『その場で数を入れる』というスタイルだと思います。

 

特に、初めて顔を合わせての一回目のオーダーは。

 

まぁ、そりゃそうだよね。

 

売る方からしたら『この人はお財布を持ってるバイヤーさん』、『この人は選ぶだけでお財布は持ってないバイヤーさん』って思うよね。

 

僕もぶっちゃけオーダーは『LIVE』だと教えられて育っているので、現地で数を入れるスタイルは横で見ていても清々しいものがあります。

 

因みに、以前海外のブランドの日本での代理店という売る方の立場の仕事をしていたときに、うちより全然規模の大きい業界他社の有名なバイヤーさんが初めて見えられて、海外と違って国内の展示会だからオーダーは後日メールかファックス(当時はメールよりファックスという古き良き時代でした・・・)でアシスタントの方から送られてくるんだろうな・・・と思っていたら、まさかのその場でペンを取ってビッグ・オーダーをいきなり書き入れて『これでお願いします。』と言われたとき、めちゃシビれました。

 

オーダーのデカさもシビれたけど、この規模の会社のバイヤーさんが現場で数字を入れるんだ、流石だなぁ・・・って。

 

現場でオーダーを入れられるバイヤーさんってのは、会社から信頼されているっていう証拠だよね。

 

それにしても、久しぶりに鳥肌が立つようなシビれるオーダーに立ち会わせてもらいました。

 

帰りの車内で改めて確認したくらいなんだから。

 

『このオーダー、大丈夫?』

 

って。

 

歳は10歳近く離れてるけどさ、

 

『大丈夫ですっ!』

 

って言い切ったシノは、ちょっとカッコイイな・・・と思ったよね。