そもそもなんで時計を買ったか、正確にいうと買えたか、って話です。
日本にいたときと違って、香港では所得税は年に一回自分で収める方式なんです。
日本だとなんか毎月の給料から所得税分が引かれてたからね。
で、海外に会社を持ってる日本の企業のほとんどが、駐在員の海外での所得税は会社が負担ってところがほとんど、少なくとも半分以上の会社が会社が負担になってるんじゃないかな?
まぁ、早い話が福利厚生の一つみたいなもんだね。
で、僕が香港に来るときに、規定みたいなのが作られたんだけど、それは既に海外に子会社を複数持ってるグループ会社の規定をベースにして作られてて、ほぼほぼ同じみたいなことを聞いてたんです。
んで、そのグループ会社では駐在員の所得税は会社が負担だったんで、ルンルンルン♫と日々暮らしてたら、香港に来てから1年くらいして、まさかの僕の場合は、所得税は自己負担と知らされました・・・。
どうやら当時のボスが、規定の所得税の部分を会社負担から自己負担に変えた、と・・・世に言う改悪というやつですね、自分からすると・・・。
いやぁ、正直たぎったよね。
でさ、どうやら税務署から納税の封筒が届くらしいんだけど、いつくるか分からないらしく、しかも、初回の納税のときは2年分と聞いてて、当時、その納税の封筒がきたらまぢでおわたー状態でした。
それからというもの、いつ送られてくるかも分からない通知書に怯えながら、この1年半くらいせっせと貯金をしてたんです、毎月。
からの、あたくし、香港きて、もう二年数か月経ったんです。
で、いっこうに税務署から納税の通知書がこないので、『これはもしかして何かの手違いで自分の情報がシステムから漏れてて通知書、こないんじゃないか?』と思い出していました。
あんど、『もしシステム的に問題なくても、このままいけば納税の通知書がくる前に帰任になる可能性が高い!そしたら、もはや香港に駐在として今世でくることなんかないだろうから、そのまま知らなかったフリして日本へ帰ろう・・・』とも思い出していました。
そう思うと・・・なんだかこれまで納税用に貯金してきたお金が、突然ふっと湧いたボーナスみたいに感じるのは、僕だけだろうか・・・。
そりゃぁ、時計、買うよねぇ。
ルンルンでIWC、買うよねぇ。
で、このルンルン具合がひと段落したのを香港の税務署の職員さんは見逃さなかったよね。
先週、恐怖の緑色のものものしい封筒が届きました・・・。
もうね、人生終わった・・・。
それにしても、凄いタイミングで通知書送ってきますねぇ、香港の税務署さん・・・。
ほんと、ほんとよくない。
とりあえず空欄のフォーマットが入ってたので、それを埋めて返信したら後日
『おんどりゃぁ、こんだけの金額、納税せんかぁーい!!!!おみぇぁは初回だから二年分じゃボケェっ!!!!』
という通知がまたくるらしい。
はぁ・・・。
時計、買わなきゃよかったな。
香港、日本より税率低いといえども、二年分が一括って・・・こんなねぇ、人生をデタラメに無計画で生きてきたような人種に、二年分の税金を一括で払いなさい!ってのは、ちょっとコクってもんだよ。
