朝、宿のリビングでどこに行こうかと思案してたら、アシスタントの人が
『ナパ湖がいいよ。こっから往復40キロくらいだから、みんな自転車で行ってるよ。4-5時間くらいで行けるよ。』
と。
普通の人よりは自転車に乗る方だと思うけど、40キロは『みんな』が自転車で行ける距離だと思わないんですけど…
しかも、4-5時間自転車乗ったら、サドルで確実にお尻が痛くなるレベルなんだけど…
ちなみにこのチベット人のアシスタントの方、いい具合に適当で
『ナパ湖はあっちね』と、宿のリビングで指差てくれるんだけど、その方向だけが頼りって、もはや21世紀のやりとりとは思えません…
『あっち!』
って。
大概だろ…
こっちはそのあなたの『あっち』を信じて40キロの旅に今から…ってか、40キロってのも怪しく思えてくる…
中国だとグーグルマップ先生がうまく機能してないので、もはや彼の指差す方向だけが頼りです…
で、ビクビクしながら旅立ちました。
ちなみに、若干自転車には自信あったけど、高地ってのを忘れてて、ハンパなくツラい。
ちょっとした坂でも息が切れる…
最初の一時間は道があってるのか分からないんで、ホントビクビクでした。
色々写真撮りながら、間違ってたら帰ればいいや精神で。
で、一時間ちょっとで草原がダビャーって。
モンゴル、行ったことないけど、モンゴルっぽいなって思ったり。
で、2時間くらいしたら…
きた、ナパ村。
ここで不安は確信に変わりました。
『あっち』は間違ってなかったと…
そっからまたヒーハーヒーハーしながら、進んだら…
きたー、ナパ湖~。
思ったより感動しねぇー。
いくら感動スイッチをオンにしようとも、ダメだ…
しょうがない、人生とはこんなもんだ。
テレビの中の芸能人より、社内のあの子がメチャ可愛い…なんてコトはザラにある。
とりあえず相棒のマウンテンバイク。
今回、ナパ湖を回って分かったのは、これは確実に『みんな』が自転車で行くコースじゃないね…
少なくとも万が一、いつの日か彼女とまた再訪することがあったら、僕は絶対タクシーで来るな…
か、もはや来ない。







